Xperia 1 V「外部モニター」アプリの進化点と注意点。「外部モニター」に備わった機能の便利な表示プリセット設定や、USBストリーミング時のマイク仕様について徹底解説。

ソニーの「Xperia 1 V」に備わる「外部モニター」アプリの進化が凄いことがわかったけれど、さらに詳しい機能がわかったので、改めて解説。

・「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリが、ピーキング / ゼブラパターン / 録画対応といったプロ用モニターと同等機能を搭載。高輝度モニターとして安定して使えるまでに神進化！

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●Xperia 1 V「外部モニター」アプリの進化点

Xperiaに備わる「外部モニター」アプリは、デジタル一眼カメラαシリーズやVLOGCAMと接続することで、Xperiaの高精細なディスプレイをいかしてカメラモニターとして活用できるアプリ。

「Xperia 1 IV」からさらに進化した「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリのUIの違いについて見てみると。

「Xperia 1 V」外部モニターアプリ新機能
・ミラーモード（左右反転）追加
・ゼブラパターン、ピーキング追加
・表示設定のプリセット化対応
・バックアップ録画機能追加

“New“とついているのが全て新しい機能。

もうほぼ別モノといっていいくらいに変わっている。

新しい機能についての解説。

バックアップ録画の仕様として、フレームレートが24fps未満、または解像度が1080p未満の動画は録画できない。

そのため、フルHD 30fps以上（海外モデルのカメラならフルHD25fps以上）の映像である必要がある。

カメラで撮影する際に重要なゼブラパターンやピーキングも追加。

さらに、表示したい設定を［プリセット］として保存しておけば、任意の組み合わせをすぐに表示できる。

最大2つまでセットできるので、1つは静止画撮影用、1つは動画撮影用といった使い方ができる。

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●Xperia 1 V「外部モニター」アプリの注意点

「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリについて、前モデルからの仕様変更と、共通の仕様の中で注意点がわかったので紹介。

ストリーミングモードの仕様変更

1つ目は、ストリーミングモードを利用するさいの仕様が一部変更点になっている事。

Xperia 1 IV 以前　…　3840 x 2160 60fpsまでの表示・配信が可能
Xperia 1 V　　　…　3840 x 2160 30fpsまでの表示・配信が可能

「Xperia 1 V」では、4K30fpsまでの対応となったのはなぜか？というと、そもそもの配信に必要となる通信速度が関係しているとおもわれる。

例えば、4K（3840 x 2160） 60fpsの配信をしようとした場合、スマホは最低でも20Mbps～最大51Mbpsの通信速度が必要になる。

屋内の光回線を使ったWi-Fi環境ならまだしも、5Gモバイル環境で安定して20Mbpsを出し続けるのは正直無理がありすぎる。

上の動画は、モバイル回線を使って、3840 x 2160 30fps（最低13Mbps必要）の配信を試した時のもの。

この条件ですら、配信はできたものの、スマホ側の通信速度がたりず、映像が飛んでしまったり映像が乱れているのがわかる。

もうひとつは、USBストリーミング機能に対応したカメラに、現時点では3840 x 2160 60fpsに対応しているモデルがないこと。

ソニーのUSBストリーミング対応機種の仕様（出力解像度/フレームレート）は以下のとおり。

［4K(2160p) 30p］/［4K(2160p) 15p］/［HD(1080p) 60p］/［HD(1080p) 30p］/［HD(720p) 30p］
・VLOGCAM ZV-E1

［4K(2160p) 15p］/［HD(1080p) 60p］/［HD(1080p) 30p］/［HD(720p) 30p］
・α7RV（ILCE-7RM5）
・α7 IV（ILCE-7M4） 
・プロフェッショナルカムコーダー「FX30」

［HD(720p) 30p］
・α7C（ILCE-7C）
・VLOGCAM ZV-E10
・VLOGCAM ZV-1
・VLOGCAM ZV-1F
・RX0 II(DSC-RX0M2)

ソニー製品では、VLOGCAM ZV-E1が、4K(2160p) 30pまでUSBストリーミングに対応しているのが最高。

I-O DATAの4K対応 UVC（USB Video Class）対応 HDMI⇒USB変換アダプターを使って4K30pに対応している。

けれど、現時点では4K60pのUSBストリーミングというのは相当ハードルが高い。

通信速度と4K60p対応USBストリーミング機器不在ということから、「Xperia 1 V」では3840 x 2160 30fpsまでのライブストリーミングとした可能性が高い。

「外部モニター」で収録する音声について

ここは、「Xperia 1 IV」のヘルプページを参照。

「外部モニター」アプリ使ったさいの収録するマイクについて、ものすごいややこしいルールがあることが発覚。

普通に考えると、カメラからの映像と音声が出力されて録画されるのかと思っていたらそうではない様子。

接続ケーブルがUSB 2.0の場合
映像：720p以下
音声：カメラのマイクが出力

USB2.0のUSB type-C ケーブルでカメラとXperiaをつないだ場合、解像度とフレームレートは、HD（720p）30pという低いクオリティでしか出力できない。

ただし、音声はカメラのマイクで収録した音声がUSBに出力される。

接続ケーブルがUSB 3.0の場合
映像：1080p以上可能
音声：Xperiaのマイクが出力

では、USB3.0の高速なUSB type-C ケーブルでカメラとXperiaをつないだ場合には、カメラ側の仕様に依存するものの4K(2160p) 30p やフルHD（1920ｘ1080）60pなどの高画質映像を出力できる。

だがしかし、音声はXperia側のマイクを使用する。

「Xperia 1 V」のマイク性能はかなり良くなっているとはいえ、カメラの外部マイクとはクオリティが異なることには注意が必要となる。

何か抜け道はないのか？と思ったら、ヘルプページに以下の文章を発見。

「本機（Xperia）に外部マイクを接続している場合は、外部マイクからの音声が出力されます。」

Xperiaに外部マイクを装着すれば、そこから音声を取り込めるということ。

試しに、ショットガンマイクロホン「ECM-G1」を「Xperia 1 IV」と接続してみた。

※Xperia にマイク入力する場合、単純にステレオミニプラグのケーブルでは音声は収録されないためマイク入力とヘッドホン出力に変換するケーブルを利用する必要がある。

確かに、これなら外部マイクからXperiaの「外部モニター」アプリで収録されている事を確認。

Xperia 側の録画クオリティを上げるためにここまでする必要があるのか？という疑問がわかなくもないけれども。

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あくまでもATOMOS NINJA V のように、カメラからの出力（HDMI）を受けて、超ハイクオリティの動画をSSDに記録するという類のものではないという事については把握しておく必要がある。

過度な期待は禁物

「Xperia 1 V」の「外部モニター」アプリは、USBケーブル1本で接続できる圧倒的な手軽さと、ゼブラパターンやピーキングを利用できること、そしてバックアップとしての録画ができるという認識をしておけば、かなり重宝する機能だと思われる。

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