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高音質設計の小さなスマホのようなウォークマン「NW-A100シリーズ」。Android OSを搭載して広がる自由度が利用シーンを劇的に増やす。


ハイレゾ音源に対応したスタンダードモデルのウォークマンは、ついにAndroid OSを搭載したウォークマン「NW-A100シリーズ」として登場。

Android OSを搭載して何がどう変わったのか?いろいろ触り倒してレビューしてみる。

・ストリーミングサービスをハイレゾ相当の高音質で楽しめるDSEE HX(TM)対応ウォークマン(R)新発売 | プレスリリース | ソニー

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●Android OSに回帰した、ウォークマン「NW-A100シリーズ」


ウォークマンは、毎年のモデルチェンジのたびに高音質化という方向へは進化を遂げていたものの、スマホが音楽プレーヤーの役割に取って代わっている流れが止まることはなく。

ウォークマン「NW-A100シリーズ」もパッと見た感じスクウェアなデザインは変わっていないようで、根本のシステムにAndroid 9.0を搭載。

じつにNW-F880シリーズから6年ぶりのAndroid OSへ回帰。

一度は、Android OSをやめてソニー独自OSへと舵をきったものの、これは何を意味するのか。

答えはシンプルで、Android OSを搭載したおかげで、ストリーミングサービスアプリなどをインストールして楽しめるということ。

わかりやすい路線変更ではあるけれど、スマホとしての使い勝手も含めていろいろと弄ってみよう。


本体サイズは、約55.9mm x 約98.9mm x 約11.0mm(幅×高さ×奥行)、質量は約103g。

「NW-A50シリーズ」と比べるとほんのちょっぴり大きくなったにもかかわらず、むしろ最初に手にしたときは小さっ!と思ったのは何故か。


ウォークマン「NW-A100シリーズ」
は、3.6型、HD(1280×720ドット)のタッチパネル液晶を搭載。

従来の3.1型(解像度:800×480)からかなり大型化しているのである。

ボディのほぼ一杯に画面が表示されるうえに、Androidのホーム画面が表示されるので”小さいスマホ”感が凄い。


本体は、押し出し材からの削り出しアルミキャビネットを採用。

一つの塊から削り出す贅沢な製造方法と言えるアルミ押し出し構造のシャーシになったことでボディ剛性は高い。

背面パネルは、Wi-FiやBluetooth、NFCといった電波を通すには金属はNGなので樹脂性ではあるけれどカラーの一体感は強い。


底面に備えるPCとの接続インターフェイスは、長らく続いたWM-PortからUSB type-Cに変更。

ステレオミニプラグ、ストラップホールもメモリーカードスロットもすべて底面に揃う。


本体右側面にハードウェアキーを備えてタッチパネルと併用で操作できるのは、スマホにはないウォークマンならではの便利なところ。

右サイドに、電源ボタン、ボリューム±キー、再生系の操作キー、ホールドキーといった独立したボタン形状と配置を変えるなどして、直接みなくても触感だけで操作できる。

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●過度な期待は禁物、ウォークマンA100シリーズのSocのパフォーマンス。


 
Android 9.0を搭載している=Androidを搭載するスマートフォンと同じ土俵にあがったことになるので、どういったスペックを持っているのかを分析してみる。

まずは「CPU-Z」アプリによってわかる情報として。

主に知りたかったSocは「ARM Coerwx-A53 1.80 Ghz」、RAM(メモリー)は、3886MB(約4GB)だとわかる。


RAM(メモリー)が約4GBもあるというのは思いの外大きくて、Socについても4コアと1.80Ghzという数値からするとかなり期待値が上がってしまいがち。

けれど、ARM Coerwx-A53はSocとしては新しいものではなく、スマホで採用するにはエントリークラスと言え、最近の重い処理となるアプリを動作するには非力なことは知っておこう。

参考までに、FGOをインストールしてプレイしてみると、起動はするもののキャラクター表示されず動きは緩慢で実使用には耐えない。

音楽や動画アプリ、ラジオや動画サービス、語学学習アプリといった類のものであれば使えそう、くらいのスタンスで思っているのが良いだろう。

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●Android OSを搭載したスマホとしてひも解いてみる。

 
さて、Androidとしての設定画面もおおまかにチェックしてみよう。


Android OSになっての懸念はバッテリーの持ち。

システムとしてのバッテリーの制御するものとしてあったのは、電池寿命を延ばすための「バッテリーセーバー」と、電池使用量の多いアプリを検知する「バッテリーマネージャー」。

 
ディスプレイ設定では、「明るさのレベル」、「壁紙」、「スリープ」、「画面の自動回転」、「フォントサイズ」、「表示サイズ」、「スクリーンセーバー」、「端末のテーマ」の変更。

テキストのサイズを変更できる「フォントサイズ」は3段階、画面上のアイテムのサイズを変更する「表示サイズ」は2段階。


オーディオ設定で興味深いのは、XperiaのようにDSEE HXやClearSound+、サウンドエフェクトなどの項目がココにないこと。

それらはすべてアプリ側で設定するようになっている。

  
ストレージに関しては、16GBモデルのNW-A105HNをチェックしたけれど、すでに音楽データを入れているので本来のストレージ残量ではない。

知っておいたほうが良いのは、システムだけでかなりの容量を必要としていることと、デフォルトのアプリもそこそこ大きいということ。

メーカーHPを参照すると、実使用可能領域は以下のようになる。

NW-A105/NW-A105HN/NW-A100TPS(16GB)・・・約6.29GB
NW-A106(32GB) ・・・ 約20.53GB
NW-A107(64GB) ・・・ 約49.04GB


音楽データを入れる以前に、Android端末だからゆえにアプリをインストールする機会が増えるのは間違いなく。

最初から大容量モデルを選ぶこと、もしくはMicroSDカードで容量を拡張することは必須と思ったほうが良い。

  
ネットワークについては、Wi-Fi(2.4/5 GHz 帯、IEEE 802.11 a/b/g/n/ac)のみで、モバイルネットワークは持たない。

そのため、ネットワークを利用したい場合は、Wi-Fiのある環境、外出時にはWi-Fiルーターやテザリングといった力を借りる必要がある。

オフラインでの利用であれば無論必要ない。


デフォルトでインストールされているアプリは、Google謹製アプリをのぞくと、「音声設定」「音声レコーダー」「mora」「NC/外音取り込み」「W.ミュージック」となる。

画面上部から下にスワイプするクイック設定には、デフォルトとしてWi-Fi、Bluetooth、音量、自動回転、バッテリーセーバー、機内モードの6つが並ぶ。

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●ウォークマンという称号をもつための高音質設計。


スマホと根本が異なるのは、高音質のための設計構造になっているということ。

高密度、低抵抗値、高剛性の押し出し材からの削り出しアルミキャビネット本体に始まり、上位モデルのZXシリーズに採用されているフィルムコンデンサーを、Aシリーズで初めて搭載。

また、WM1シリーズと同様にヘッドホン出力に大型高音質抵抗「ファインサウンドレジスター」を備えている。

基板とバッテリー線材の接続部分に、 金の入った高音質無鉛はんだを採用し、サンプリング周波数に合わせて、44.1/88.2/176.4kHz(CD/DSD系)と48/96/192kHzのデュアルクロックを搭載。


35mW+35mWのヘッドホン出力を持つフルデジタルアンプ「S-Master HX」の電源部に、ノイズが少なく良質な電力を供給できるコンデンサー高分子コンデンサー」を5基搭載

固定するビスには導電性のあるものを採用、電源部を強化するだけでなく低抵抗ケーブルを採用し、基板の一部を銅メッキで穴埋めするフィルドビア(Filled VIA)構造とするなど、高音質の技術を惜しみなく投入している。

対応フォーマットは、 MP3 ・WMA・FLAC・WAV・AAC・ HE-AAC・Apple Lossless・AIFF・DSD・APE・MQA

今まで対応していたATRACは対応外になっているので注意。


Bluetooth Ver 5.0を搭載してのワイヤレスリスニングは当然可能。

NFCを利用してワンタッチでカンタンペアリング。

対応コーデックには、SBC(44.1kHz/328kbps)と比べて約3倍にもなる情報量で音源を転送できる「LDAC(エルダック)」搭載。

他、SBC、AAC、aptX、48kHz/24bitの音声データが伝送可能な aptX HDにも対応する。

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●ウォークマン専用アプリの使い勝手。


ウォークマン「NW-A100シリーズ」の主たるアプリは、「W.ミュージック」

これは、従来モデル「NW-A30/A40/A50シリーズ」に採用されていたソニー独自OSのUIと見間違うほどに全くと同じ操作体系。



音楽再生画面を中心に上下左右にスライドすると、「ライブラリートップ(上)」、「各種音質設定(下)」、「再生リスト(左)」、「お気に入り(右)」へとページが切り替わるUI。

全くといっていいほど使い勝手は変わらないものの、その挙動や複数のアルバムや再生リストのスクロールなどは、「NW-A30/A40/A50シリーズ」よりも随分とスムーズに感じた。

ただし、楽曲数が少ない状態での操作だったので、大量の音楽データをMicroSDにおさめた状態での挙動は改めて調べる必要がある。




専用のオーディオプレーヤーたる尊厳としてのアプリが「音声設定」アプリ。

以下の6つのウォークマン独自の機能が集約される。

「イコライザー」は、ブライト、エキサイティング、メロウ、リラックス、ボーカルの5種類に加えて、お好みの音質を細かく設定できるカスタムイコライザーを2種類保存可能。

圧縮音源をハイレゾ相当に補完する「DSEE HX」にはAI機能を搭載して、曲のタイプを自動で判別することで 高音域の補完性能を向上。

低域の位相をコントロールすることで、アナログアンプの位相特性を再現する「DCフェーズリニアライザー」。

曲同士の音量レベルを揃える「ダイナミックノーマライザー」

アナログレコードの豊かな音源を再現するという「バイナルプロセッサー」

ソニーおすすめの音質にできる「ClearAudio+」

すべての音質設定を無効にしてダイレクトな音を再生する「ソースダイレクト機能」も備える。


ヘッドホン付属モデルNW-A105HNには、本体カラーと同色のハイレゾ音源とノイズキャンセリング機能に対応したヘッドホン(IER-NW510N)がついてくる。

従来のものよりもかなりコンパクトで、これでハイレゾ音源を再現できるのかと心配になるほどに本気で小さい。

そして、もうひとつの大きな特徴が、ヘッドホンの外側に配置しているマイクを利用してデジタルノイズキャンセリング機能や周囲の音を取り込むことができる「外音取り込み機能」


「NC/外音取り込み設定」アプリから、電車やバス、航空機、室内といった環境にあわせて最適なノイズを消す効果を最大限に発揮できる。

周囲の気配すらわからくなってしまい逆に不安な場合には、ノイズキャンセリングの効果を働かせつつ、周囲の音の取り込みレベルを±15レベルで調整。

空港や電車の案内のアナウンスなどを聞き逃さないようにといった好みの設定もできる。

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●Android OSになったメリットを最大限に活かせる。


ウォークマン「NW-A100シリーズ」がAndroid OSになったことの最大のメリットは、アプリの自由度。

まずはなんと言ってもSpotifyやApple Music、Amazon Prime Music といったストリーミングサービスなどインストールして楽しめること。

独自OSの「NW-A30/A40/A50シリーズ」では全くできなかったこと。

もはや音楽を聴くスタイルの最有力になっているだけに、これはめちゃくちゃ使い勝手が上がる。

しかもスマホで聴くよりも、高音質技術がたっぷり投入されているウォークマン「NW-A100シリーズ」のほうがはるかに良い音で聴ける。

ネットワーク環境を利用して聴けないシチュエーションがあるとすれば、前もってストレージにダウンロードするオフライン再生を活用すれば良い。

たぶんこれで元がとれるといっても過言ではない。


そして、PCいらずで楽曲をダイレクトにダウンロードできるということ。

全くPCがいらないわけではないけれど、PCにダウンロードしてウォークマンと接続して転送というあまりにもまどろっこしい作業がショートカットできる。

ちなみに、PC内の音楽コンテンツをまとめて管理するWindows向けPCアプリは「Music Center for PC」を利用して、ドラッグ・アンド・ドロップでの転送もできる。

Macの場合は「Android File Transfer」を利用する。


ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM3」などと組み合わせる場合にもAndroid OSが搭載されたことのメリットが最大に活きる。

というのも、今までのウォークマンと「WF-1000XM3」を組み合わせた場合、メンテナンスできる「ヘッドホン」アプリはあくまでもウォークマンではなく別のスマホ側に接続する必要がある。

ということは、音楽を聴くのはウォークマンでも、調整をするには一旦スマホとつなぎ直すのはどう考えても面倒くさい。

ウォークマン「NW-A100シリーズ」であれば、音楽を聴きながら「ヘッドホン」アプリを開いて設定や調整できる。

コレを使ったらもう以前のウォークマンは使えない。

・静寂とイイ音の合わせ技が最高すぎる、完全ワイヤレスのノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM3」を使ってみたレビュー。
・ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM3」を2週間ガッツリ使ってみた雑感。
・ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット「WF-1000XM3」、おじさんレビューばかりじゃ参考にならない!?20代のナウでヤングなみんなたちのレビュー。


オマケに、ウォークマン「NW-A100シリーズ」にはハード的にマイクも搭載されていて、「音声レコーダー」アプリもプリインストールされているので、ボイスレコーダーとしても使える。

もちろんYou Tubeにはじまり、ラジオや動画サービス、語学学習といった好みをアプリをインストールすることもできるし、いずれも高音質再生されると考えるとウォークマンも持つ価値がちゃんとここにある。

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IFA2019で先に発表されて見たときはあまり感動を覚えなかったのだけれど、実機を触ってみたら実に良い。

6年前のウォークマンにAndroid搭載はまだ早すぎたというかイマイチすぎたところがあったけれど、ウォークマン「NW-A100シリーズ」はAndroid OSでこそ魅力が花開いたという感じ。

手にしたら、絶対に誰もが口にするはず「(スマホとして)小っさ!」と。

実際には、「NW-A30/A40/A50シリーズ」と比べると全く変わっていないのに。

それだけスマホが巨大化したという事なんだろう。

しかもディスプレイは3.6型、HD(1280×720)と大きく解像度も上がっていて、小さいスマホ感を味わえる。

スペックとしてメモリー4GBは良いとしてSocは非力なので、最近のスマホのようにどんなアプリでもグリグリ動くわけではない。

けれど、音楽アプリや動画アプリはもちろん、TwitterやInstagramといったいつもよく使うアプリはほとんど動く。

”PCに貯め込んだ音楽を転送して聴く”だけに縛られると、マンネリ化して楽しくなくなってしまうけれど、Androidの無限のアプリをインストールして思ったとおりに楽しめるのである。

やたら高騰するスマホに比べるとなんと安く感じること!

この、やたら高音質設計の小さなスマホみたいなウォークマン「NW-A100シリーズ」をぜひ使ってみておくれ!ズバリ楽しい。ちょっともっさりだけど。

あと、大容量MicroSDは買おう。ストレージ容量大事。

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●ウォークマンA100シリーズ ラインナップ


ウォークマンAシリーズ[メモリータイプ]NW-A100シリーズ

NW-A105【16GB/ヘッドホンなし】
レッド/ブラック/アッシュグリーン/オレンジ/ブルー
ソニーストア販売価格:32,000円(税別)

NW-A105HN【16GB/ヘッドホン付属】
レッド/ブラック/アッシュグリーン/オレンジ/ブルー
ソニーストア販売価格:39,000円(税別)

NW-A106HN【32GB/ヘッドホンなし】
レッド/ブラック/アッシュグリーン/オレンジ/ブルー
ソニーストア販売価格:39,000円(税別)

NW-A106HN【64GB/ヘッドホンなし】
レッド/ブラック/ブルー
ソニーストア販売価格:47,000円(税別)

●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF


ストリーミングWALKMAN×完全ワイヤレスキャンペーン

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●ウォークマン® Aシリーズ × 40周年記念モデ


ウォークマン® Aシリーズ『40周年記念モデル』 NW-A100TPS
【16GB】
ソニーストア販売価格:42,000円(税別)
●長期保証<3年ベーシック>付
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF


・ウォークマン Aシリーズ「40周年記念モデル」NW-A100TPSの実機レビュー。初代ウォークマン「TPS-L2」デザインのソフトケースと、カセット再生画面が完全シンクロするギミックが秀逸。

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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)


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東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結 
営業時間:11:00~19:00

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営業時間:11:00~19:00

ソニーストア 名古屋 
名古屋市営地下鉄栄駅サカエチカ8番出口。丸栄百貨店南隣 
営業時間:11:00~19:00

ソニーストア 大阪 
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営業時間:11:00~20:00

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