ソニーが基本的に好き!

憧れのプロ機が30年ぶりにハイレゾ音源仕様になってリニューアル、スタジオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」をパーソナルユースで楽しもう。


誰もが一度は目にしたことがあるはずのプロ用スタジオモニターヘッドホン「MDR-CD900ST」

このヘッドホンは1995年に発売されて以来長らく使われてきて、テレビや音楽雑誌に映った憧れのアーティストの耳元にSONYロゴとレッドラインが目に止まってちょっとした憧れみたいなものがあった。

欲しい!という気持ちと、けれどもう発売されて長いし、ハイレゾ対応じゃないし、もしかしたら新しいの出てくるのでは?とかいろいろな葛藤があって、ついにその後継機種として登場したスタジオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」

そして同時にソニーストアでの取り扱いも開始。

買いたくても買えないじゃなくて、ほら息を吸うようにいつもどおり即ポチできる。

業務用だから一般に楽しむヘッドホンとは違うよということをあえてわかって、すっかりワイヤレスヘッドセットが日常使いになっていても、軽々乗り越えて欲しくなるもので。

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●従来の一般製品とは扱いが違うスタジオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」


スタジオモニターヘッドホン『MDR-M1ST」の価格はソニーストアで31,500円(税別)

ソニーストア割引クーポン10%OFFは使えるのでおよそ3万円ちょい。

にもかかわらず、届いたパッケージは段ボール箱というドシンプルで装飾なデザインは一切なし。

さすがプロ向けというか業務用。


ついでにいうとソニーストアの保証はおろか、メーカーの1年保証もなし。

本来の業務使用を目的としている製品のため、無料の修理期間というのが設定されていない。

もちろんそれだけのクオリティで作られているということであって、その後の使用による故障は有償だという考え。


開封して簡易なクッション材から取り出すと、中身はスタジオモニターヘッドホン「MDR-M1ST」本体と、ヘッドホンケーブル、取り扱い説明書一枚。

中身も超シンプル。これらを踏まえて業務用の機材を手にしてみたいか否か。

自分にはあわないなと思ったら、素直にコンスーマー向けヘッドホンをチョイスすることをオススメする。

むしろ、いつもどうやって購入すればいいんだ?という悩ましさをすっとばして、ソニーストアでもプロ機材を買えてラッキーだと考えよう。

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スタジオモニターヘッドホン『MDR-M1ST」のは基本性能をチェックする。

<MDR-M1STの主な仕様>
型式 : 密閉ダイナミック型
ドライバーユニット : 40mmドーム型(CCAWボイスコイル)
音圧感度 : 103dB/mW
マグネット:ネオジウム 再生周波数帯域 : 5-80,000Hz(JEITA)
インピーダンス : 24Ω(1kHzにて)
最大入力 : 1,500mW(IEC)
ヘッドホンケーブル : 約2.5m、ステレオ標準プラグ
質量 : 約215g(ケーブル含まず)


流れからすると、「MDR-M1ST」は、「MDR-CD900ST」の後継機種にあたるのでその2つを比べるのが常套手段。

だけれどあいにく「MDR-CD900ST」は今は持っていないし、それよりもコンスーマー向けに販売されているハイレゾ対応の「MDR-1AM2」のほうが価格帯的にも同等になるので比較対象にしては良さそうだということで、比べつつレビューしてみる。


「MDR-M1ST」は、5Hzの低域から80,000Hzの超高域まで再現するハイレゾ音源に対応したオーバーヘッドタイプのヘッドホン。

ハイレゾ音源に対応する密閉ダイナミック型ヘッドホンとして、広帯域の再生と広いダイナミックレンジと解像度の高い音を再現する直径40mmのドライバーユニットを搭載。

「MDR-M1ST」の内部構成については非公開。

わかりやすく「MDR-1AM2」「MDR-Z7M2」に備わるアルミニウムコートLCP振動板は採用されていない様子。


そしてドライバーユニットの中に見えるグリルと呼ばれる補強パーツをフィボナッチ数列(ひまわりのタネの形状)を参考にした曲線パターンにして、グリルの開口部を均等化して空気の伝搬を阻害せず、なめらかな超高域特性を実現するといったものも採用されていない。

これは単純に音質に対してトレンドを積極的に採用するコンスーマー向けと違い、「MDR-CD900ST」に続いてこれから軽く10年以上長らく使い続けられることになる「MDR-M1ST」の一定のクオリティを保ち続けることや保守パーツの持続を考えられてのことだろう。

再生周波数帯域にしても、「MDR-1AM2」は3Hz – 100,000 Hz であることを考えれば数値性能からしてこっちのほうが良いのではとなる。

 
ハウジングは密閉型で、制振性に優れた樹脂を採用。

「MDR-CD900ST」の硬くて薄いイヤーパッドから大きく改善されて、低反発ウレタンフォームを立体的に縫製していて耳の周辺へのつけ心地は優しく、長時間の装着していても苦痛にならない。

実は「MDR-1AM2」よりはイヤーパッドの厚みはないので、どちらかというと耳にピタっと吸い付く感覚に近い。


ゆったりリスニングするという目的であれば耳あたりもより優しい「MDR-1AM2」のほうが向いている。

もともと「MDR-CD900ST」のイヤーパッドが薄すぎて装着して長時間使っていると耳がいたくなるという一般ユーザーの評価を受けることがあることからすれば「MDR-M1ST」は大きく改良されている。

そもそも音楽制作用として作られた時点で、ドライバーから耳に近くするという意味があってのイヤーパッドの薄型化。

よくみるスタジオ内でレコーディングしている写真でミュージシャンがヘッドホンに手をあてているのも、聴こえてくる音源をしっかり聞きたいと思って自然にしている行為。

しっかり聞き届けられるのが目的になる。


ヘッドホン自身の重さは、本体のみで約215gで、持つと見た目に反してとても軽く感じる。

「MDR-1AM2」のほうがは約187gともう少し軽いのだけれど、ヘッドバンドの幅に余裕をもたせており、ハンガーの頭に触れる部分も同様に柔らかくて上下にあたる側圧も変わらず、軽くてつけ心地は良好。

見た目のクールさを重視した「MDR-1AM2」とは違って、実用重視したのが「MDR-M1ST」


ヘッドバンドの長さを調整するスライダーに数値の刻みが入っていたり、すぐに左右がわかるように目立つようにLRが色分けされて備わっているのは業務用ならでは。

ヘッドホンの可動部には、複数のシリコンリングを仕込んで、扱っていて軋んだ音がしたりカタカタと音が鳴るのもきっちりと抑えている点は共通。

可動部の耐久性を上げ、かつ落下したさいの強度も保つというプロの使用に耐え得る品質をクリアすることが大前提。


ハウジング部は、90度ハウジングの方向が変わるスイーベル機構。

横向きにしてフラットにする事ができるのでそのまま机に置いたり、持ち運び時には省スペース化できるようになっている。

ちなみに、90度反転する方向が、コンスーマー向けの「MDR-1AM2」とプロ向けの「MDR-M1ST」は逆方向になっている。

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●メンテナンスのための着脱式端子を利用してリケーブルできる汎用性の高さ。


ヘッドホンからのケーブルは片方出しタイプの脱着式。

「MDR-CD900ST」ではケーブルが直接つながっていて、長年使っていて万が一にもどこかが断線してしまうと修理直行だったものから、着脱式になったことでリケーブルできるように。

接続部分は、スクリューロック式で不意の抜け防止構造にもなっている。


付属のケーブルは長さ2.5mのφ6.3mm標準プラグ。

そもそもの基本使用として、スタジオの機材からの再生を目的として作られているので、自宅でも最適な環境は、HAP-Z1ESやTA-A1ESといったようなシステムを接続するのが理想。

本来はポータブル機器との接続は想定されていない。


とはいえ、着脱式の端子は「MDR-1AM2」と同じ4極の3.5mmプラグを採用。

「MDR-1AM2」に付属している”3.5mmステレオミニプラグのヘッドホンケーブル”はもちろん、”φ4.4mmバランス標準プラグを採用したヘッドホンケーブル”も使えることを確認。

当たり前だけどスクリューロックはきかない。

メーカーとしてはイレギュラーの部類になるけれど、左右それぞれに独立したグラウンドケーブルを用意してクロストークを低減するバランス接続を「MDR-M1ST」で楽しめる。

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●プロ向けのスタジオモニターヘッドホン『MDR-M1ST」をパーソナルユースで楽しもう。


じゃあやってみたくなるのがφ4.4mmのヘッドホンジャック(5極)を搭載するウォークマン「NW-WM1Z/WM1A」「NW-ZX300」との接続。

バランス接続にすることで、左右の音を分離して、グラウンドを介さずに音の信号を出力する事ができるようになることで、ステレオ感に悪い影響を及ぼす左右の信号の混在(クロストーク)を限りなくなくして、ノイズや歪みの少ない繊細な音が再現できる。

想定された理想形ではないにしても、ハイレゾ音源に対応することと、バランス接続の醍醐味は間違いなく楽しめる。

ズバリ言うと、改めて「MDR-1AM2」の良さを実感。

装着したときのふんわりしたアタリと遮音性、ドライバーからの適度な耳の距離感で音に包まれた感。

クリアなサウンドという言葉がぴったりで高域のキレといい低域の持ち上がりといい、自分の耳にはもったいないと思えるほど。

加えてバランス接続の左右の干渉がないステレオ感の鮮明度をはっきりと味わえる。

リスニング用のヘッドホンとしては最適解な気もする。


それをふまえて「MDR-M1ST」

比較対象が「MDR-1AM2」ではなくて「MDR-CD900ST」であれば、イヤーパッドの形状や素材も改良が加えられていてつけ心地の良さはまるっきり良くなっている。

まずは業務用モニターヘッドホンで、リスニングタイプに近い装着感があることの安心さがある。

そして、聴くとその間近に迫る音という感覚で、良い意味でボーカルや楽器がすぐそこで鳴り響いて演奏している全体像を取りこぼさずに聴けるといったニュアンス。

自分の年齢もあって可聴帯域が狭まっていることもあって高域の「MDR-1AM2」との差異を的確には示せないけれど、原音の音質をそのまま再生するというモニターヘッドホンにあって、キンキンした硬めの音というよりはいくぶんか柔らかく感じられて、かつ豊かな中域の情報量。

消え際の小さな音もつぶさに聞き届けられる。

おそらく「MDR-1AM2」「MDR-Z7M2」に備わる低域のリズムを正確に再現する「ビートレスポンスコントロール」のようなハウジングの上部分に通気孔がみえることからも、低域に力強さを感じられる。


どちらのヘッドホンも難点だったのは、使った時期が8月ということもあって、つけ心地は良くても長く装着していると暑いものは暑いということ。

蒸れないわけがないので真夏は厳しい。

秋から春くらいがベターだと実感。

高い位置で完成度が高くてどっちか優劣というものではなくて、最終的には好みでわかれるところ。

その「MDR-M1ST」を買ってしまいたいと思う要因は、音質だけではなくてプロ用機材を使ってみたいという憧れを成就できることも多分にある。


ソニー・ミュージックスタジオの監修した製品にのみ型番に冠されるSTの文字。

製造はプロフェッショナル向け音響製品を生産しているソニー・太陽株式会社。

プロ用製品で培われた品質管理と、熟練の作業者により手作業で一つ一つ丁寧に造られて、厳しい検査を経て出来上がったという過程をくぐりぬけた製品を使えるというのもステータス。

ハウジングにぬけるレッドラインと、SONYロゴとSOUND MONITORの文字。

”使っている自分に酔っちゃう”くらいに所有する満足度が高い。

ワイヤレスはワイヤレスの便利さも手軽さが日常の大半を覆い尽くしていても、あえて使いたくなる有線接続のヘッドホンが「MDR-M1ST」

リケーブルできることを活かして、バランス接続のみならずステレオミニプラグでスマートホンや他たくさんつないで活躍させるシーンを増やしてみたくなる。

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スタジオモニターヘッドホン『MDR-M1ST」


スタジオモニターヘッドホン『MDR-M1ST」

ソニーストア販売価格:31,500円(税別)
●業務用機材のためメーカー保証なし
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF

 

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スタジオモニターヘッドホン「MDR-CD900ST」


スタジオモニターヘッドホン『MDR-CD900ST」

ソニーストア販売価格:18,000円(税別)
●業務用機材のためメーカー保証なし
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF

1989年の発売以来、長きにわたりレコーディングスタジオで愛用され続けるモニターヘッドホン「MDR-CD900ST」

ソニーと音創りを熟知するソニー・ミュージックスタジオが共同開発したプロフェッショナル仕様。

原音をそのまま再現する音質、研ぎ澄まされた輪郭と音像。

独自開発のドライバーユニット採用により、モニタリングに必要な分解能(検知限界)を大幅に向上。

音の輪郭から定位、エコーの広がり感などの微妙な違いをつぶさに再現し、本来の音を耳に伝える。

レコーディングスタジオやポストプロダクション、放送局など、プロの世界で求められるクオリティと耐久性を徹底的に追求し、独自に開発したドライバーユニットを採用。

歪みの少ない原音イメージそのままのクリアな音質を実現。

もともとは、CBSソニー信濃町スタジオ(現:ソニー・ミュージックスタジオ)で使用することを目的として開発されたものの、スタジオユースの業務用として販売することとなり、結果として現在もなお数多
くのレコーディングスタジオで使い続けられている。

<MDR-CD900STの主な仕様>
型式 : 密閉ダイナミック型
ドライバーユニット : 40mm
音圧感度 : 106dB/mW
再生周波数帯域 : 5-30,000Hz
インピーダンス : 63Ω
最大入力 : 1000mW
コード長 : 約2.5m
コードの太さ :Φ4.0mm
プラグ :ステレオ標準プラグ
質量 : 約200g(コード含まず)

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スタジオモニターヘッドホン「MDR-EX800ST」


スタジオモニターヘッドホン『MDR-EX800ST」

ソニーストア販売価格:24,000円(税別)
●業務用機材のためメーカー保証なし
●ソニーストア割引クーポン10%OFF
●提携カード決済で3%OFF

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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)


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