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ワイヤレスでもいい音を楽しめる快感がクセになりそうなBluetoothヘッドセット「MDR-1ABT」

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ヘッドホンの本質を追究したヘッドホンとして登場した「MDR-1A」に新開発の音声圧縮技術LDAC(エルダック)を搭載して、従来の約3倍の情報量で音源をワイヤレスで伝送できるワイヤレスヘッドホン「MDR-1ABT」。このモデルを早速使ってみよう。

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●ステレオヘッドホン「MDR-1R」から「MDR-1A」の変更点を見てみる。

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ヘッドホン新シリーズはインナーイヤーレシーバーもオーバーヘッドタイプも共通して画像付きの白いパッケージが描かれていて、それを抜きとると黒い化粧箱が現れる。そして、そのフタを開けると「MDR-1ABT」が収まっている。

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内容物をチェックしてみよう。「MDR-1ABT」本体に、ヘッドホンケーブル(1.2m)と、充電用のMicroUSBケーブル、キャリングポーチ、取説。

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基本ベースは、「MDR-1A」と同じで、振動板のハイコンプライアンス化と、軽量のSSCWボイスコイルと組み合わせて、レスポンスの早い低域から高域までを幅広く再現して、有線接続した場合、再生周波数帯域は4Hzから100,000Hzになる。(「MDR-1A」3Hzから100,000Hz

大口径の直径40mmの「HD(HighDefinition)ドライバーユニット」は、振動板材料に、「液晶ポリマーフィルム振動板」に、アルミニウム薄膜をコーティングを施して、さらにクリアな中高音を再生を可能にしているという部分も「MDR-1A」と同じ。

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 ハウジングは密閉型になっていて、上部に通気孔を設けて振動板の動作を最適化することで低域のリズムを正確に再現。

 低反撥ウレタンフォームを立体的に縫製したイヤーパッドとイヤーパッドが内側に倒れ込む構造なので、耳に吸い付くように柔らかくピッタリフィットして中からの音漏れも防ぐと同時に、外部からの音もかなりシャットダウンして音楽の世界に没入できる。

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ヘッドホンを装着していてもハンガーの頭に触れる部分も同様に柔らかくて上下にあたる側圧も変わらず、軽くてつけ心地はかなり良好。負荷が少なくて耳が痛くなることもなく長く聴いていられるというのも利点。

ハウジング部は、90度ハウジングの方向が変わるスイーベル機構になっていて、横向きにしてフラットにする事ができて持ち運び時には省スペース化できるようになっている。可動部には、複数のシリコンリングを仕込んでいて、扱っていて軋んだ音がしたりカタカタと音が鳴るのもきっちりと抑えている。

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SONYの文字の入った赤いタグ付きのキャリングポーチが付属、、ヘッドホンを持ち運ぶときに傷から守れて便利。

前後の大きい面積の部分はナイロン製、内側には仕切りポケットもあって、そこにケーブルを入れておける。

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有線ケーブルを接続する際には、左のハウジング部下にヘッドホン端子がある片出しタイプ。接続には、付属のヘッドホンケーブル(1.2m)を利用する。付属ヘッドホンケーブルには、表面に細かい溝を入れてからみにくい構造。コードに触れてもタッチノイズで邪魔される事はない。

有線接続した場合には、再生周波数帯域は4Hzから100,000Hzとなって、ハイレゾ音源を存分に味わえるというのもウリのひとつ。

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「MDR-1ABT」のバッテリーが切れてしまった場合やより高音質で聴きたいという場合にも有線接続で使えるというのはとても万能。ただし、「MDR-1A」のようにリケーブルしてポータブルアンプ「PHA-3」とバランス接続で使用するという事はできないのは注意。

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●ハイレゾ音源をワイヤレスで楽しむ事ができる「LDAC(エルダック)」

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ワイヤレスヘッドホン「MDR-1ABT」の最大の特徴は、Bluetoothの対応コーデックとして、SBC、AAC、aptXに加えて、新しい音声圧縮技術「LDAC(エルダック)」を搭載した事。

もちろん従来どおり、Bluetooth標準規格Ver.3.0(プロファイル A2DP/AVRCP/HFP/HSP)に対応して、ワイヤレスでスマートフォンやタブレットの音楽を聴いたりYouTubeや動画、ゲームを楽しんだり、電話のハンズフリー通話として利用できるという基本は変わらず。

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 「LDAC(エルダック)」はBluetoothのコーデックの一つで、従来の「SBC」コーデック(44.1kHz/328kbps)と比較すると、約3倍にもなる情報量で音源を転送できて、ウォークマン「NW-ZX2」をはじめとするLDAC対応機器と組み合わせる事で、今までよりもより高音質なワイヤレスの音楽再生ができるというもの。

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ペアリングや接続まではいつものBluetooth接続と同じ。もちろんNFCでタッチするだけでペアリングも、それ以降の接続と解除もワンタッチでできる。

8台までの機器をペアリングすることができるマルチペアリングと、音楽再生機器(A2DPプロファイル)と通話機器(HFPまたはHSPプロファイル)に、それぞれ1台ずつ同時に接続することができるマルチポイントに対応しているというのもBelutooth機器として便利なところ。

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Bluetooth設定のメニューをみると、「LDAC」の設定が確認できる。「ワイヤレス再生モード」には、【LDAC優先】【SBC固定】の切り替えができるようになっていて、デフォルトでは【LDAC優先】になっている。

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「ワイヤレス再生品質」を開くと、【音質優先(990kbs)】、【標準(660kbps)】、【接続優先(330kbks)】の3段階でデータ転送を変更できる。

デフォルトでは接続性とのバランスも考慮して【標準(660kbps)】となっていて、【音質優先(990kbs)】にすると、96kHz/24bitのハイレゾクオリティのデータ伝送が可能になる。もしも状況によって再生音が切れてしまうようなら、【接続優先(330kbks)】とするとよりつながりやすく、SBCよりも低遅延で高音質なワイヤレスリスニングを楽しめる。

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●ステレオヘッドホン「MDR-1ABT」を使ってみよう。

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さて早速「MDR-1ABT」「NW-ZX2」と接続して使ってみる。

やっぱりというか「MDR-1ABT」自体がわりと軽くて、耳周辺に触れたイヤーパッドは柔らかくて内側の径もスッポリと耳が収まる着け心地の良さの安定感。耳の後ろあたりもしっかりまでイヤーパッドが追従しているから密閉感が高さから外部の音も随分と遮断されて、音楽を再生するとかなり没頭できるし、長時間聴いていても聴き疲れしないというのは「MDR-1A」譲り。

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それからワイヤレスの音質。

ハイレゾ音源じゃなくて、CD音源を単純に【SBC固定】【LDAC優先】とで聴き比べてみた。Bluetohht接続(SBC)ってまぁこんなものだよねと若干割り切りみたいなところで納得していたけれど、これは明らか違ってくる。あの聞こえてはいるるけど、いまいちスッキリしなかったもごもごしていた音がスッキリと、高いボーカルの声もピアノの響きもスッと入ってくるし、ドラムやベースのズシっとした感じも変わってくるので、この差は全然違う。

【LDAC優先】の【音質優先(990kbs)】、【標準(660kbps)】、【接続優先(330kbks)】のモードでハイレゾ音源を聴いてみる。自分程度の耳だと、段階的に聴き比べると良くなってる?というあいまいな感覚になりがちだけど、自分の聴き慣れた楽曲を聴き比べると、【音質優先(990kbs)】の鮮明さがより伝わってくるのがわかる。まず圧縮されて真っ先に聴こえなくなってしまうボーカルの声の響き具合とか息継ぎをする感覚から、弦楽器の音の消え際の余韻が自然に聞こえ伝わってくるので、ワイヤレスでもここまで聴けるのねという嬉しさみたいなものがある。

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ただ、残念なのは、有線接続の時のいまいちのやっつけ感というか、寂しいイヤホンジャック。せっかくなら、有線ケーブルのジャックも「MDR-1A」みたいにしっかりした作りにして、(バランス接続非対応もできれば対応にして)、ワイヤレスでも高音質に楽しめて、かつリケーブルして有線での高音質も、もっと前面に出して欲しかったかなと。

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ワイヤレスでの音楽再生時の操作は、ヘッドホンの右側のハウジング部分をタッチ操作することで、音楽再生/一時停止/曲送り/曲戻し、音量調節、ハンズフリー通話/終話といったコントロールができる。

以前のように物理スイッチじゃなくなったのでヘッドホンのデザインを阻害しないというのはいいし、タッチ操作なら見えなくても指の動作だけで操作できるというのもイイ。ただ、使っていて、音量を上げ下げしたいのに、曲を飛ばしたいのに、間違えてタップして一時停止になってイラっとする事もあった。これはまぁ自分のほうの慣れ次第でもあるのだろうけど。

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あいかわらず充電する際に、MicroUSBを差し込むところの蓋の開け閉めがめんどくさいのはどうにかして欲しいところだけど、まぁ本体内蔵バッテリーで約30時間の連続音楽再生ができるので、そうそう頻繁に充電しなくてもいいので良しとするべきなのか。

それと、一番懸念してたのは、【LDAC優先】の【音質優先(990kbs)】にすると音途切れが頻繁に発生するんじゃないか?という事だけれど、今のところ仕事場で2~3日使っている限りでは飛ぎれる事が一度もなく。おそらく環境としてはワイヤレスの電波が山盛り飛び交っているので相当な劣悪な環境かと思っていて、もっとブツブツ切れてしまって【標準(660kbps)】や【接続優先(330kbks)】に下げて使わざるを得ないんじゃ?と思っていただけに意外に良好だった。(まだワイヤレスの接続だけは気が抜けないけど。)

やっぱり便利なのは、「NW-ZX2」と接続していても本体を持ち歩かずに、「MDR-1ABT」をつけたままウロウロできるという事。いつもヘッドホンをしていると、ふと身動きとるたびにケーブルの事を気にしないといけないのに、それがない。最初は、自分的には「MDR-1A」をしているつもりなっていると、配線がないことが不思議な感覚だけど、慣れてくるとなんと自由な事!

使ってすっかり馴染んでくると、「MDR-1ABT」をつけたままトイレに入ってしまって、そのまま聴き続けてるなんて贅沢なのか何なのかわからないけど、ワイヤレスって便利ねーと改めて思ってしまった。

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