ソニーが基本的に好き!

強烈なパフォーマンスと超高速スピードを手に入れて、フリップ/クラムシェル2つのスタイルを持つ「VAIO Z」(前編)

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VAIO社になって、「VAIO Z」が初めて新しい姿として登場したのは去年2015年2月。

もう早いもので1年が経過したところで、久々のモデルチェンジ。

「VAIO S11」のインパクトがかなり凄くて、真っ先に第6世代(Skylake)Core Uプロセッサー載せてきて、TDP 15Wにもかかわらず、第5世代(Broadwell-U) Core Uプロセッサーのワンランク電圧の高いTDP 28Wの「VAIO Z」のベンチマークスコアと肉薄するパフォーマンスを示したり、LTEやUSB type-Cも早くに導入されたり、モバイルガジェットの魅力が溢れて出てる状態で、もうノートPCの範囲にとどまらず、タブレット方向すらも食ってしまう勢い。

そんな中で、MONSTERから”ビジネスモバイルマスターピース”とネーミングを変えて登場した新しい「VAIO Z」はいかほどのものなのか?

やっぱり一番気になるモデルには違いなく。

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●ビジネスモバイルマスタピースと名を変えた「VAIO Z」
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13インチモデルとしては、よりビジネス案件に沿う方向性となっている【S Line】「VAIO S13」がありつつ、特定方向に突出させた【Z Line】「VAIO Z」

「VAIO Z」としては、1年前に登場したシャーシ(筐体)はそのままで、本質的なパフォーマンスやクオリティに対する姿勢を崩すことなく進化させている事と、蓄積した改良ポイントを真摯に受け止めて新しくクラムシェルという選択肢を用意してきた。

ちょっとというかかなり期待していた有線LANの搭載とか、「VAIO S11」にのっかったLTEやUSB type-Cといった新要素は加わっていなくて、正直残念な気分もあったのだけど、実際に使っている快適さを今以上に引き上げるというブラッシュアップの塊のようになっていて、その地味ーな積み重ねを知ると、今回の新「VAIO Z」の妙な魅力がジワジワと迫ってくる。

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調べてわかった前モデルからの主な進化ポイントは以下。

・プロセッサーは、最新Intel製第6世代(Skylake)Core Uプロセッサー(TDP 28Wを搭載。
・ストレージを、NVMeに対応させた第二世代High speed SSD(PCIe Gen.3)を搭載。(Windows 10)
・バッテリー駆動時間、フリップモデル最大約19時間、クラムシェルモデル最大約27時間
・キーボードをフッ素含有UV硬化塗装して防汚コーティング
・タッチパッドの手のひらと指を見分ける「パームリジェクション」
・フリップモデルに「ショートカットキーメニュー」「ペンシルボード(下敷き」機能を追加。
・フリップモデルのデジタイザスタイラス(ペン)に「ペングリップ」追加。
「クラムシェルモデル」「メモリー4GB」「フルHDディスプレイ(低反射コート)」
・SDカードスロットが UHS-I SDR104となって理論上の最高104MB/sのデータ転送が可能。
Bluetooth 4.1準拠(Windows 10)

<オマケ要素>
・Core i7+メモリー16GB構成のみ「勝色ダブルアルマイト仕様」の特別オプション。
・限定モデルとして「無刻印キーボード仕様」(数量限定)。
・初回購入特典として「Z ENGINE 基盤アクセサリー」プレゼント(数量限定)。

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●Skylake TDP 28WプロセッサーとMVNe採用high speed SSDの超高速マシン。

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「VAIO Z」のプロセッサーは、最新のIntel製第6世代(Skylake)Core UプロセッサーTDP(熱設計電力) 28WのCPUを採用。

「VAIO S11」「VAIO S13」は、同じ第6世代の低電圧を重視したTDP 15W Uプロセッサーを搭載しているのに対して、「VAIO Z」はそれよりも電圧が高いの高いTDP 28W Uプロセッサーを搭載というのがまず大きな違い。

同じ第6世代(Skelake)プロセッサーでも、ベンチマークテスト「CINEBENCH R15」で比較すると、プロセッサースコアで1.3倍、Open GLスコアも1.5倍以上も上昇する。

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グラフィックは、CPU内蔵GPU「Iris Graphics 550」の恩恵が大きく、同じ電圧(TDP 28W)の前「VAIO Z」の第5世代(Broadwell-U)Core プロセッサーと比較しても、ベンチマークテスト「CINEBENCH R15」のOpen GLスコアでは1.5倍の差を叩き出す。

単純に、CPUの第6世代への進化とはいえ、TDP 28W Uプロセッサーを載せているパフォーマンスの高さが「VAIO Z」にある。

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ストレージに関しても、「VAIO S11」「VAIO S13」にも爆速な第二世代High speed SSD(PCIe Gen.3)を搭載してきて、前「VAIO Z」に追いついてしまったのだけど、じゃあ新「VAIO Z」はというと、さらにその先を行く、NVMeに対応した第二世代High speed SSD(PCIe Gen.3)を採用してきた。

そもそも高速性が最も必要とされるサーバーに使われることが多いNVMeという規格を取り込んできて、何が違ってくるか?というと、爆速なランダムアクセススピードに他ならない。

「VAIO Pro 11」            「VAIO Pro 13」    
SATA SSD(Serial ATA 6 Gb/s)   第一世代high speed SSD(PCIe 20Gb/s) 
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まず、参考までに、SATA SSDと、第1世代のPCIe接続のハイスピード SSDのベンチマークスコアを確認。

SATA SSDでも十分高速なのに、PCIe接続のハイスピード SSDになるとシーケンシャル(まとまったデータ)の読み書きの高速っぷりが凄い。

「VAIO Z」 第二世代High speed SSD (PCIe Gen.2 20Gb/s)
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「VAIO Z」に搭載されていたのが、第二世代High speed SSD (PCIe Gen.2 20Gb/s)になって、シーケンシャル(まとまったデータ)の読み書きスピードはさらに高速化。

もうこのあたりからスコアの感覚がマヒしそうになるくらい。体感レベルでも恐ろしいほどに速い。

「VAIO Z」 第二世代High speed SSD (NVMe PCIe Gen.3 32Gb/s
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細かい事をいうと、前「VAIO Z」と同じ第二世代highspeed SSDでも、「VAIO Z Canvas」「VAIO S11」「VAIO S13」PCIe Gen.3(32Gb/s)に移行して、さらにシーケンシャルの読み書きスピードが高速化している。

「VAIO Z」では、さらにNVMeに対応した第二世代High speed SSD(PCIe Gen.3)になったところで、ランダムアクセスの読み書きスピードの向上っぷりが顕著になる。

そもそもランダムアクセスは、数値化して上がるものじゃないと思っていただけに、この極端なまで上がりっぷりにかなり驚いた。

こ うなると、本体起動、アプリ起動、スリープからの復帰といった一連の動作だけにとどまらず、ストレージ内にあるあらゆるデータの読み書きの速度が高速化で きるので、その1つ1つがほんのちょっとのレスポンスの差だとしても、繰り返し作業の蓄積からするとそれはそれは大きな差になってくる。

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●人がインプットする精度をより高く。

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キーボードは非常に優秀な静音性に優れたキーボードで、しっかりした打鍵感がありながらも、タイピングしている時のカシャカシャという耳障りなノイズはほとんどなく、その精度ゆえにキートップのぐらつかない確実なタイピングが相当に心地良くて、これを使うと他のノートPCのキーボードは使えなくなってしまうほど。

加えて、「VAIO S11」から新しく改良された、キートップにフッ素含有UV硬化塗装することで、汚れが目出しにくく、耐摩耗性も向上した防汚コーティング

無論、バックライトを備えて、周りを暗くしてプレゼンをする時にしても飛行機やホテルといった光量が足りない場所でも、照度センサーが自動的に感知してキートップが光って手元の文字はきちんと認識できる。

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タッチパッドも、1.0mmという厚みのある硬度の高いマイカ(雲母方岩)を採用して、高精度なタッチ操作もまたウリのひとつで、Windows 10のマルチフィンガー操作もストレスなくこなせる。

さらに新しく改善されたのは、大きめのタッチパッドということもあって、タイピングしている最中に手のひらが触れて反応してしまうことがたまにあって、今回は手のひらと指を見分ける「パームリジェクション」機能を備えたので圧倒的に誤動作が減っている。

わざと手のひらをあててスリスリしてもまず反応する事はなく、指で触ったときだけ確実な操作ができるようになっていて、これは快適度としてはかなり良くなった。

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●「VAIO S」のコンセプトとは異なる「VAIO Z」のインターフェース。

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「VAIO Z」のボディは、薄さ、軽さ、堅牢性、パフォーマンス、そして道具としての質感を成り立たせるために、アルミニウムとカーボンの組み合わせで構成されている。

手に持つとその薄さと材質からの質感はかなり高い。

インターフェースは、左側面に、SDカードスロット、ヘッドホン端子、HDMI出力端子、電源。右側面にUSB 3.0端子が2つと電源ボタン。

HDMI出力端子は4K(3840×2160/30Hz)出力に対応していて、SDカードスロットはUHS-1 SDR 50から UHS-I SDR104と進化して理論上の最高104MB/sのデータ転送が可能になっている。

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ただし、側面にあるインターフェースを見てもわかるように、自分が勝手に期待していただけだけど、有線LAN端子やUSB type-C端子、LTEは備わってはいなかった。

おそらく、マイナーチェンジという事もあって、この「VAIO Z」のシャーシがアルミニウムとカーボン素材を採用している時点で、かつこの薄さという着地点を目指している時点で、確かに新しいインターフェースを備えるのは難しいのはわかる。

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<高密度実装によって極限に狭い場所に収まる「VAIO Z」のマザーボード>

じゃ あ仮に、USB type-C端子を付けようとしたらどうなるか?マザーボードの構造上、1つのUSB端子と差し替える事で備える事はできたかもしれないけれど、そうする ともともと2つしかないUSB端子が1つになってしまうという事もあって逆に不便になるので、これはあまり現実的じゃないとも言える。

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<VAIO S11のスケルトンモック>

LTE搭載も、「VAIO S11」の開発の話を聞くと、アンテナ搭載からノイズ対策、樹脂ボディの採用を含めて、設計段階から電波をより受けやすいようにという事を前提にしてLTEを搭載したという事だったので、金属(アルミニウム)とカーボン構造で出来上がっている「VAIO Z」にLTE搭載は見送られたのだろう。

実際、「VAIO S11」を外で使ってみて、粘りある電波の受信感度の良さにはかなり感動していて、「VAIO Z」にも搭載されればなと思いはしたものの、もしも載せるという事だけを優先してしまって、結果としてちっとも電波の入りがよくないというマイナス要素になるくらいならと見送られたのかもしれない。だったらもう「VAIO S11」を使ったほうが手っ取り早い。(後日別記事にて。)

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もちろんみんなそれぞれ欲する機能のベクトルは違うことも承知しているし、別に”ないものはない”と割りきって、それを補って余りある新「VAIO Z」のトータルの魅力が、結果として手にして使いたいと思えるかどうかにある。

その新「VAIO Z」の魅力はまだ半分しか語れてないので後編に続く。

・強烈なパフォーマンスと超高速スピードを手に入れて、フリップ/クラムシェル2つのスタイルを持つ「VAIO Z」(後編)

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VAIO Z フリップモデル / クラムシェルモデル
ビジネスマスターピース
※2月16日(火)9時受注開始予定


“ソニーが基本的に好き” LIVE(2016年1月30日深夜配信分):Youtube
・Skylake搭載の新VAIO登場!「VAIO Z、VAIO S13、VAIO S15」の話。
 開始22分頃~1時間45分頃

・自社PCを今こそVAIOに!ビジネス要件を満たすハイパフォーマンスなモバイルPC「VAIO S13」
・第6世代Core H クアッドコアCPU、メモリー16GB、「SSD+HDD」デュアルドライブと、デスクトップPC並のパフォーマンスを備えた「VAIO S15」

・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(プロローグ編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(外観と剛性、インターフェース編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(ディスプレイ、LTEモデム編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(パフォーマンス編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(ベンチマークテスト編)

・クラムシェルタイプのノートPCとして圧倒的に完成度が高い「VAIO Pro 13 | mk2」(その1)
・クラムシェルタイプのノートPCとして圧倒的に完成度が高い「VAIO Pro 13 | mk2」(その2)

・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(開梱編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(外観と使い勝手編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(パフォーマンスと信頼性編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(CPUとグラフィックのベンチマーク編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(メモリーとストレージ編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(SDカード転送速度編)

 ・モバイルPCにもデスクトップPCにもなれる圧倒的パフォーマンスのモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」
・六本木ヒルズ内”Hills Cafe/Space”に期間限定で「VAIO Cafe」誕生、そしてさらに【VAIO meeting 2015 #2】を開催!
・長野県安曇野にある「VAIOの里」と呼ばれるVAIO本社で工場見学してきたよ。

・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(開梱編)
・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(外観編)
・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(パフォーマンス編)
・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(基本ベンチマークテスト編)
・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(3Dグラフィックス系ベンチマーク編)
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・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(過酷なバッテリーベンチマーク編)
・安曇野VAIOの本気、MONSTER PC 「VAIO Z」をいじり倒したい。(冷却ファン音/発熱テスト編)

ダマされちゃいけない、MONSTER PCの名を持つ安曇野産「VAIO Z」の真実。
・「My Sony Club」と「週アス(3/3号)」に、新VAIO Zの開発秘話たっぷり。

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 MONSTER TABLET PC “VAIO Z Canvas”
ソニーストア販売価格:249,800円(税別)~

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