第8世代Coreプロセッサーを搭載したVAIO S11、スペシャルエディション「ALL BLACK EDITION」をレビュー(その1)


2017年9月にフルモデルチェンジをはたしたVAIO株式会社製のノートPC、VAIO S11VAIO S13

より対応バンドの広いLTEを搭載したというメリットはありつつも、せっかく前モデルで備えたtype-Cを除外してしまい、これといって特長のないフラットなWindows PCという印象しかなかったVAIO S11

そして今回、2018年1月に発売されるモデルでは、基本ベースは変わらないものの、第8世代Coreプロセッサーを搭載して、モバイルでもハイパフォーマンスに、見た目にも全部ブラックのスペシャルエディションとして「ALL BLACK EDITION」が加わるなどして、久々に気になる要素を載せてきた。

そこで、VAIO S11「ALL BLACK EDITION」の実機サンプルを試すことができたのでレビューしてみる。

・VAIO S Line | VAIO(パーソナルコンピューター) | ソニー

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●ハイエンド構成でのみ手に入れられるスペシャルエディション「ALL BLACK EDITION」

 
VAIO S11は、11.6インチのディスプレイサイズのフットプリントを持つモバイルWindows PC。

基本、ソニー時代のVAIO Pro 11のテイストを未だにひっぱっているためか新鮮味は薄いものの、VAIO製前モデルのVAIO S11よりもシャープさが増したので精悍なボディに見える。

VAIO S11
外形寸法 : 約 幅283.4 mm × 奥行195.5 mm x 高さ15mm(最厚部17.9 mm)
本体重量 : 840g~870g

持ち運びを重視したモバイルPCならではの、最薄部で約15mmという薄さと、最軽量値は第7世代CPUで約840g、第8世代CPUで850gという軽量ボディに、高い耐久性を備えていることが特長。


天板には、モバイルVAIOの伝統として久々にカーボン素材を復活。

東レ社製のUDカーボンを採用して、マグネシウム合金と同等の強度を保たせたとして、約30%軽量化させることができる。

設計思想は、VAIO Pro 11と変わったこととして、”底面も天板と同じ美しさを”をコンセプトにしていたものから根本的に変えて、上下左右にネジ止めをすることで、剛性を保てるポイントを全体に持たせるという基本に忠実な作りになっている。


VAIO S11VAIO S13の特長にもなっている天面後方のオーナメントは、VAIO Proシリーズ のように単純にパーツを貼り付けているわけではなくて、押出成形によって形状を作っているため、強度アップにもつながっている。

また、ヒンジ部の形状は平らなテーブルに置いていても、さっと持ち出しやすいように指がかりの良いフォルムとしている。


今回、Core™ i7-8550U プロセッサー、メモリー8GB以上、第三世代 ハイスピードプロSSD(NVMe)という高性能パーツのみで構成されたモデルに用意したスペシャルエディションが「ALL BLACK EDITION」

通常モデルのブラックでは、VAIOロゴとオーナメントはシルバーになっていて、そこがアクセントになっていたものが、「ALL BLACK EDITION」は、ヒンジ部分のオーナメントもヘアライン加工を施したブラックカラーとなり、背面にある光沢ブラック仕上げVAIOロゴを初めて黒に。

「ALL BLACK EDITION」は、同じブラックカラーでも、その2つのパーツを漆黒に染め抜いたおかげで全体のカラー質感の違いがでてくる。

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●品質実験に裏付けられたVAIO S11の堅牢ボディ。


ノートPCの基本的な構成は、天面と液晶面、キーボード面と底面、という4つの板をどう作るかによって剛性や見た目も変わってくる。

VAIO S11は、その天面と液晶面について、フロントの直線がそのまま曲線になってサイドに流れて液晶面を包み込むような形状になり、横からの衝撃からの耐久性を上げているのがポイント。

ボトムの形状は、液晶部のラインと同様の曲線で構成、前モデルにあった野暮ったさが解消されて、かつ剛性感をしっかりと持たせている。

ソニー時代のVAIO Pro 11でも強度は持たせていたものの、本体の端っこのほうを持つと、テンションがかかったあたりから”たわみ”が感じられていたれど、VAIO S11で同じように持ってみても、硬さというか剛性の高さはかなりのもので、そうした安心感は大きい。

VAIO㈱は、VAIO S11の品質実験として、「加圧振動」、「90cm落下」、「ペン挟み試験」、「LCD加圧」、「本体ひねり試験」、「角衝撃試験」、「LCD 開閉試験」を行っているそうで、これらはYouTubeにも動画としてアップされている。

加えて、「キーボード水かけ試験」も追加され。

もしもPCを使用中にキーボードに飲み物をこぼしてしまった場合を想定。

動作中のPCのキーボードの位置150ccの水を注いで、3分の間に水が内部に侵入して電源のショートがおきないかの試験。

当然、絶対的な保証となるわけではないものの、こうした試験をクリアしていると、いざというときに大切なデータを守れるという安心感は大きい。

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●コンパクトボディにも充実した接続端子。ただしtype-C端子はなし。


インターフェースとなる端子類。

右側面に手前から、SDカードスロット、USB3.0、HDMI、有線LANポート、D-Sub15ピン。

前モデルとの違いは、type-Cをオミットして、HDMIに変更したこと。


左側面に手前からヘッドホン端子、USB3.0 x2、セキュリティロック、電源端子。


LAN端子の物理的な厚みは変えられないため、本体の下方向に口をパコっと開いて差し込む。

そのままだと机に干渉してしまうけれど、ヒンジ機構で本体が傾斜するので問題なく使える。

ちなみに、万が一LANケーブルのツメが折れても取り外しできるように、小さい穴(エマージェンシーホール)も開いている。


それから、有線LAN端子の両サイドに、HDMI端子とレガシーポートとなるVGA端子(D-sub15ピン)を搭載。

VGAケーブルは大きなケーブルが多く、よく差し込むと隣にある端子(ここではLAN端子)が干渉して使えないなんて事があるけれど、実際に差し込んでみても邪魔されることなく同時利用できる。

VAIO製のVAIO S11は、明確にビジネス向けをうたっているため、まだ存在するD-sub15ピンのプロジェクターに繋がないといけないシチュエーションがプレゼンテーションでも出くわす可能性を含め、アダプターなしに直接差し込めるD-sub15ピンを残している。

ただし、非常に残念なのは前モデルにあったtype-Cをなくしてしまったこと。

※VAIO S11前モデルのtype-Cの規格は、USB 3.1、Thunderbolt 3、DisplayPortだった。

他社製のビジネス向けノートPCにもtype-Cは搭載されてきている事もあり、あえて省く意味が個人的にはまったく理解できない。

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●Windows PCとして重要なキーボードとタッチパッドの使い心地。


ディスプレイを開くと、本体が奥側から手前のパームレストにかけてナナメに傾斜してパームレストは机と段差がほぼなくなるので、手の平が机にかかっても自然に構えてタイピングできる。

このトータルしていかに集中できるか、タッチパッドからキータイプにしても、ささいなことで作業効率が落ちてしまうもの。

メニューを開く、ウィ ンドウを動かしたりファイルを移動したり、頭にイメージした文章をタイプしてテキスト化する、というWindows PCを使いこなす作業が当たり前できることが重要。

VAIO S11のキーボード面は、1枚のフラットアルミパームレストに。

㈱東陽理化学研究所製のフラットアルミパームレストで、余計な凹凸もなく、見た目や手触りの良さだけでなくキーボードの剛性アップに貢献。

アルマイト染色しているので、耐久性も高く塗装も剥げにくい。


キーは、一つ一つのキートップが独立したアイソレーションキーボードで、キーピッチ(キートップの真ん中とその隣のキートップの真ん中までの距離)は、17mm。

キーをおした時の沈み込み(キーストローク)もしっかりあるので、きちんと指で押している感触を感じながらタイピングできる。

キーボードからボディまでをビス固定している堅牢製と、本体の真ん中部分あたりの一番”たわみ”のでてくるヶ所にはスペーサーとなるサポートパーツを追加して補強を施して、剛性感があるおかげで力強くたたいてもボディまで一緒に沈み込むあの気持ち悪さがない。

それに静音設計で作られていて、タイピングがとても静か。

新幹線や飛行機の中、カフェや図書館とか、静まり返った場所であのキーボードを叩く音ほど耳障りなものはなくて、自分が使う時もそれを気にすると早くにキーボードを叩けなくなってしまうので、より静かだよということはそれだけ少しでも早くタイピングできるという事につながる。


静粛性の恩恵は、上から指でキートップを押し込んた時に、まっすぐに降りて戻ってくるといった当たり前のようなことだけれど、キートップがグラグラしないということがタイピングを物凄く快適にしてくれる。

地味にうれしいのがキートップのテカり対策で、キータイプしまくっていると、だんだん目立ってくる指紋のテカりだけど、フッ素を含むUV硬化塗料を新しいものに変えることで気になる指紋が随分と目立たなくなった。

バックライトも備えていて、周りを暗くしてプレゼンをする時、飛行機やホテルといった光量が足りないシーンでも照度センサーが自動的に感知してキートップが光るギミックがある。

ちなみに、カスタマイズで、USキーボードが選べるところも大きなポイント。


VAIO S11の画面にはタッチパネル搭載の選択はなく、操作系はマウスを別途用意するか、モバイルする時はタッチパッドが主になる。

手のひらがあたっての誤動作はまず起きることもなく、指の追従性も感度もよくて相当に心地よくコントロールできる快適さもある。

そしてやはり使いやすさを重視して、物理的な左右のクリックボタンが復活。しかも物理ボタンで静音化をはかっている。

右クリックの時にイライラすることもない。

キーボードのホームポジションのちょうど中央にタッチパッドが配置されているというのもひとつの特長。


ちょっと便利なのが、パームレスト右にある指紋認証。

指をおくだけで一瞬でログインできてとても快適(windows Hello対応の指紋認証機能)

スタンバイから起こすたびに、パスワードを入力するという煩わしさから解放される。

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●どこでもオンラインでつながる対応バンドの広いSIMフリーLTE。


液晶ディスプレイは、、VAIO S11が11.6インチ、VAIO S13が13.3インチで、解像度はどちらもフルHD(1920x1080)。

個人的にはもう少し解像度があれば、左右に振分けした時の作業領域を広げられるかもと思いつつも、11.6インチサイズにもなると目と画面との距離からして、年齢的な眼の厳しさもあるので許容範囲としておこう。

視野角は上下左右ともに85°の広視野角で、映り込みをおさえた低反射コート液晶なので光源が入りこんでくるところでギラつかないのは良い。

液晶ベゼル上部にある内蔵カメラと、その両サイドにある小さな穴は、デュアルマイクで、左右のマイクに到達する音の時間差から騒音を抑えるという機能もある。

ちなみに、本体内でいちばんに電波の影響を受けない(一番離れている)場所となる、液晶ベゼル上部の両サイドにLTEとWi-Fiのアンテナが配置してある。


新しいVAIO S11VAIO S13の魅力といえば、LTEを内蔵できること。

底面後方にあるカバーをパカっとあけると、ノック式のSIMスロット。形状は、microSIMでnanoSIMではない点には注意。

対応バンドは、前モデルよりもさらに拡大。


LTEの対応バンドは(1,2,3,4,5,7,8,12,13,17,18,19,20,21,25,26,28,29,30,38,39,40,41,66)と、3Gの対応バンドは(1,2,4,5,6,8,19)と非常に広い。

LTEは、国内3大キャリア(NTTドコモ、au、SoftBank)に対応する広さで、CDMA2000に非対応のため3Gのみauは非対応。

しかも、キャリアアグリゲーション(CA)カテゴリー9にも対応するので、理論値としては下り最大450Mbps、上り50Mbpsという高速通信ができるようになったので、モバイル時には非常に快適で強い武器になる。

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VAIO㈱のメインストリームは「VAIO Z」だとして、11.6インチというサイズでビジネス向けのPCとして最良の使い心地のあるというポイントに絞ったVAIO S11

単純にキーボードが付いていて本体が小さければイイよというPCとは違った堅実な”快適さ”がある。

さて、今回のパフォーマンスの目玉となる第8世代プロセッサーの性能がいかなるものかを次回検証する。

・第8世代Coreプロセッサーを搭載したVAIO S11、スペシャルエディション「ALL BLACK EDITION」をレビュー(その2)
・第8世代Coreプロセッサーを搭載したVAIO S11、スペシャルエディション「ALL BLACK EDITION」をレビュー(その3)

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●ソニーストア 直営店舗(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)


ソニーストア直営店(銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神)にて購入の際、ショップコード「2024001」を伝えていただくと当店の実績となります。
 ご購入される方はよろしければ是非ともお願い致します。

ソニーショールーム / ソニーストア 銀座
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営業時間:11:00~19:00

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ソニーストア 大阪
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ソニーストア 福岡天神
西鉄福岡(天神)駅南口から徒歩5分。西鉄天神CLASS
営業時間:12:00~20:00

・長野県安曇野にある「VAIOの里」と呼ばれるVAIO本社で工場見学してきたよ。

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