他を凌駕するパフォーマンスをタブレットに封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（SDカード転送速度編）
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（開梱編）
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（外観と使い勝手編）
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（パフォーマンスと信頼性編）
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（CPUとグラフィックのベンチマーク編）
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」（メモリーとストレージ編）
の続き。
「VAIO Z Canvas」のストレージの速さに続いて、写真や4K/フルHD動画を記録したデータを取り込みたい時にわりと重要になるSDカードスロットのアクセススピード。これも各VAIOと手持ちのSDカード数枚でテストしてみた。
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●UHS-Ⅱに対応した「VAIO Z Canvas」のSDカードスロット。
本体のストレージだけが速くても、外部から取り込む時はUSB端子であったり、ネットワークであったり、SDカードスロットからという事になるので、その転送速度がとても重要。デジタル一眼カメラで撮った大量の写真データ（jpgやRAWデータ）とか、長時間撮影した動画データ（4KやフルHD動画データ）を記録するメディアといえばSDカードが主流になっていて、このSDカードのデータを取り込む時の待ち時間が長いと（作業が遅れる事で）相当なストレスになるので、速く転送出来たほうがいい。
SDカードも大容量化とともにアクセススピードもどんどん高速化しているけれど、PCに備わっているSDカードスロットが高速化しないと本来のスピードが出せない。「VAIO Z Canvas」は、このSDカードスロットをUHS-Ⅱ対応にしたので、大幅に取り込みの時間短縮ができるようになっている。
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●データの取り込みの速さを5種類のVAIOで比較。
という事なので、HS-Ⅱ対応SDカードをふくむ実際に手持ちにあるSDカード数種類と、VAIO Z Canvasをはじめ、VAIO Z、VAIO Pro 13、VAIO Fit 15A、VAIO Z (Z21シリーズ)の5機種のVAIOそれぞれで実際にどのくらい違うものなのか試してみよう。
VAIO Z Canvas 「VJZ12A1」 ・・・2015年6月発売
OS ： Windows 8.1 Update 64ビット
CPU ： Intel Core i7-4770HQ （2.20GHz） TDP 47W
メモリー ： 16GB
ストレージ ： 第2世代ハイスピードSSD (PCIe 32Gb/s) 約512GB
グラフィック ： Iris Pro Graphics 5200
ディスプレイ：12.3型ワイド（2560×1704）
VAIO Z 「VJZ13A1」 ・・・2015年2月発売
OS ： Windows 8.1 Update 64ビット
CPU ： Intel Core i7-5557U（3.1GHz） TDP 28W
メモリー ： 8GB
ストレージ ： 第2世代ハイスピードSSD (PCIe 20Gb/s) 約256GB
グラフィック ： Iris Graphics 6100
ディスプレイ：13.3型ワイド（2560×1440）
VAIO Pro 13「SVP1321A1J」 ・・・2014年7月発売
OS ： Windows 8 64ビット
CPU ： Core i7-4510U(2.0GHz) TDP 15W
メモリー ： 8GB
ストレージ ： 第1世代ハイスピードSSD (PCIe 20Gb/s) 約256GB
グラフィック ： Intel HD Graphics 4400
ディスプレイ：13.3型ワイド（1920×1080）
VAIO Fit 15A 「SVF15N1A1J」 ・・・2013年12月発売
OS ： Windows 8 64ビット
CPU ： Core i7-4500(1.80GHz) TDP 15W
メモリー ： 8GB
ストレージ ： SSD（Serial ATA 6 Gb/s） 約256GB
グラフィック ： NVIDIA GeForce GT 735M（ビデオメモリー2GB）
ディスプレイ：15.5型ワイド（2880×1620）
VAIO Z (Z21シリーズ) 「SVZ1311AJ」 ・・・2012年6月発売
OS ： Windows 7 64ビット
CPU ： Core i5-3320M(2.6GHz) TDP 35W
メモリー ： 8GB
ストレージ ： SSD RAID （Serial ATA 6 Gb/s） 約256GB
グラフィック ： AMD Radeon HD 7670M（PowerMediaDock）
ディスプレイ：13.1型ワイド（1920×1080）
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●CrystalDiskMark4.0.3(x64)と実速度を計測した結果。
1つ目は、ベンチマークソフト「CrystalDiskMark v4.0」で計測して、ストレージの転送速度をを計測して比較。
それから2つ目は、実際にどのくらい時間がかかるかを調べるために、約3GBのデータ（JPEG画像562枚）をSDカードから本体のストレージへ転送して取り込みを完了する時間をそれぞれストップウォッチで計測した結果を比較してみる。
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1) UHS-Ⅱ対応SDカード（SDSDXPB-016G）
まずは、UHS-Ⅱに対応したSDカード、SANDISK SDHC 16GB EXTREME PROシリーズ 「SDSDXPB-016G」
仕様上では、読取り最大転送速度280MB/秒(1867X)と、書込み最大転送速度250MB/秒(1667X)という超高速スピードと、30MB/秒の最低転送速度のUHSスピードクラス3に対応しているSDカード。まだそもそもコレに対応したカメラもまだ少ないけれどいずれ増えてくると思われる。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 21秒
VAIO Z ・・・ 2分14秒
VAIO Pro 13 ・・・ 1分21秒
VAIO Fit 15A ・・・ 1分15秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 1分19秒
さすがVAIO Z CanvasのSDカードスロットは、UHS-Ⅱ対応というだけあって速い！確実に「SDSDXPB-016G」の転送スピードを出せているシーケンシャルのリードとライトのスピード。VAIO Zは転送速度があまり振るわなかった。他のVAIOたちはほぼ同じで、転送速度の差をみると約6倍近い差がついている。
実際の画像データを転送してみても、VAIO Z Canvasと「SDSDXPB-016G」では3GBがあっという間に21秒程度で転送完了。VAIO Pro 13、VAIO Fit 15A、VAIO Z (Z21シリーズ)の4分の1は驚異的！
単純計算して30GBのデータとすると、転送完了するのに約13分20秒待っているのと、3分30秒待つのとでは雲泥の差になる。4K動画やRAWデータのような一度に取り込むデータ量が大きくなると、待ちの苦痛はダイレクトに伝わってくる。
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2) UHS-Ⅰ対応SDカード（SF-64UX）
次に、UHS-Ⅰに対応したSDカード、SONY SDHC UHS-I メモリーカード（Class10）「SF-64UX」
UHSスピードクラス1に対応して、最大読み出し94MB/s、書き込み43MB/sという高速スピードと、10MB/秒の最低転送速度のクラス10に対応しているSDカード。現時点では主流となっているだけに、このSDカードが早く読み込めるかどうかはとても重要。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 40秒
VAIO Z ・・・ 2分15秒
VAIO Pro 13 ・・・ 1分21秒
VAIO Fit 15A ・・・ 1分15秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 1分18秒
UHS-Ⅰ対応のSDカードも、VAIO Z Canvasが最大限の転送スピードを出せているのがわかる。残りの4機種のVAIOのベンチマーク結果はUHS-Ⅱと変わらずSDカードスロットのボトルネックに完全に引っかかっているというのがよくわかる。
画像データを転送した実際にかかる時間もVAIO Z Canvas以外のVAIOは変わらず。VAIO Z Canvasと「SF-64UX」の組み合わせでは3GBのデータを約40秒で転送完了。UHS-Ⅱの約2倍という事になるけれども、今まで直刺しして取り込む時はその性能を活かせていなかった事を思えば、今までの半分ですむので恩恵はやはり大きい。
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3) UHS-Ⅰ対応SDカード（SF-8UY）
こちらも、UHS-Ⅰに対応したSDカード、SONY SDHC UHS-I メモリーカード（Class10）「SF-8UY」
UHSスピードクラス1に対応して、最大読み出し40MB/s、10MB/秒の最低転送速度のクラス10に対応しているSDカード。ベーシックなSDカードながら読み出しスピードが安定して速いSDカード。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 1分17秒
VAIO Z ・・・ 2分16秒
VAIO Pro 13 ・・・ 1分21秒
VAIO Fit 15A ・・・ 1分14秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 1分24秒
UHS-Ⅰ対応のSDカードも最大転送速度が40MB/sとなるとほぼどのVAIOでの転送スピードも変わらなくなってくる。画像データを転送した実際にかかる時間もVAIO Zを除き、ほぼ同じくらいに収まる。
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4) UHS-Ⅰ対応MicroSDカード（SDSDQU-032G）
UHS-Ⅰに対応したMicroSDカードSanDisk Ultra microSDHC UHS-I カード Class10 32GB 「SDSDQU-032G」
UHSスピードクラス1に対応して、最大読み出し30MB/s、10MB/秒の最低転送速度のクラス10に対応しているMicroSDカードをSDカードアダプターで使用した場合どうなるか。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 1分17秒
VAIO Z ・・・ 2分17秒
VAIO Pro 13 ・・・ 1分21秒
VAIO Fit 15A ・・・ 1分12秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 1分21秒
MicroSDにアダプターを装着しても同等性能のSDカード「SF-8UY」とほぼ同じ結果に。
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5) Class10 Wi-Fi内蔵SDカード（EFJ-MC-16）
ワイヤレスSDHCカード 「Eyefi Mobi 16GB Class10 WiFi内蔵 「EFJ-MC-16」
参考までに、10MB/秒の最低転送速度のクラス10に対応しているSDカードとして計測結果を載せておく。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 2分40秒
VAIO Z ・・・ 2分45秒
VAIO Pro 13 ・・・ 2分46秒
VAIO Fit 15A ・・・ 2分38秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 2分30秒
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6) Class4 SDカード
Transcend SDカード 8GBは、手元にあった古いもので、4MB/秒の最低転送速度のクラス4対応しているSDカード。一応計測。
＜3GB（JPG）データ転送（SD→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 2分25秒
VAIO Z ・・・ 2分47秒
VAIO Pro 13 ・・・ 2分28秒
VAIO Fit 15A ・・・ 2分21秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 2分31秒
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7) 参考：USB3.0に対応したUSBメモリー
参考として、USB3.0に対応したUSBメモリーでも同じように計測した値を載せておく。
＜3GB（JPG）データ転送（USBメモリー→本体ストレージ）実測結果＞
VAIO Z Canvas ・・・ 53秒
VAIO Z ・・・ 58秒
VAIO Pro 13 ・・・ 60秒
VAIO Fit 15A ・・・ 59秒
VAIO Z (Z21) ・・・ 60秒
この転送速度とデータ転送時間を比べてみると、VAIO Z、VAIO Pro 13、VAIO Fit 15A、VAIO Z (Z21シリーズ)の4機種のVAIOの場合、どのSDカードを使っても、結果としてはUSB3.0のUSBメモリーからの転送のほうが速く待ち時間は少ないという事になる。
けれど、 VAIO Z Canvasに高速なSDカード（UHS-Ⅱ対応の「SDSDXPB-016G」やUHS-Ⅰ対応の「SF-64UX」）を組み合わせた場合には性能を最大限まで引き出せて、USB3.0のUSBメモリーを上回るスピードになるので、確実にSDカードスロットが役に立つという事にもなる。
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デジタル一眼カメラで撮った静止画にしても、4KやフルHDのハンディカムやアクションカムで撮った動画にしても、一度撮影に出かけただけでも軽く32GBや64GBという容量があっという間にいっぱいになることもある。それを現場でも帰ってきてからでもPC内に取り込むのに何十分も待つのは時間のムダになってしまう事を思うと、やはり1分でも1秒でも早く転送できてくれたほうが良い。
ストレージの速さに加えて、こうしたSDカードスロットの高速性もあってこそ、トータルのスピードアップと限りある時間を有効に使えるという事につながっていく。
まだ続くよ。
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