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誰もが使いやすいモバイルノートへ「VAIO typeS」(後編)


誰もが使いやすいモバイルノートへ「VAIO typeS」(前編)
の続き。

今度は、
実際の使い勝手部分を中心に見てみる。

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<SZシリーズの基本性能を取り込み、弱点を克服>


本体と液晶天板の重なった、いわゆる閉じた状態は、
思った以上にかっちりした印象、
おそらく本体と液晶を支えるシリンダー形状になった
ヒンジ部の径が太くしっかりしていて
閉じた時に液晶天板がパタつくこともない。

約1.9kgという重さは
持ち運ぶのにそんなに軽いとまでは言えないまでも
シリンダーのラウンド形状から
手にカドがぶつかる事もなく持ちやすい。

そして
VAIOを使おうとした時に
液晶天板に手をかけて画面を開く時も
天板がグニャっとたわむ事もなくて
思いっきりエイっと開けられるあたりの
全体的なしっかり感があるのは好印象。


液晶ディスプレイの
13.1インチ(1280x800WXGAワイド)クリアブラック液晶は
大きさと解像度ともにSZシリーズと全く同じ。

LEDバックライトを採用した事で
液晶ベゼルの厚さをスリム化、さらに軽量化に貢献、
プレミアムバージョンと同等のクオリティを標準で搭載した事になる。

それと、
液晶ベゼルの上部に埋め込まれたWebカメラ【Motion EYE】も
やっと31万画素から131万画素へと高画素になって、
Skypeに利用する場合でも
より綺麗な画像を相手に送る事ができる。


キーボードは、
モバイルPCながらもフルサイズのキーボードで、
キーピッチは19mm、キーストロークは2mmを確保。

VAIOtypeTと同じく、一つ一つのキーが独立した
アイソレーションキーボードに変更されて
打鍵感はずいぶんと改善。
あのペッコペコなSZシリーズのキーボードよりははるかにマシになった。


【SZシリーズの難点のぺこぺこキーボード】

ついでに、
勢いよくタイピングしてると発生する
カチカチという音もかなり抑えられていて
静かな場所でも比較的周りを
気にしなくても良いレベルまで静かになっているのはうれしい。


SZシリーズではオプション扱いとされていた
“指紋認証”や“TPMセキュリティチップ”、
“Felicaポート”はもう標準搭載。

タッチパッドしたのキーとキーの間に指紋認証センサーが付いていて
指をなぞるだけの簡単な操作だから
普段よく使うweb上のパスワードも登録しておけば
めんどくさい文字列を入力する手間も省けて、あればあったで重宝する。

“Felicaポート”は標準搭載になったおかげで?
パームレスト部分に余計な切れ目がなく
それを示すマークだけが印刷。

おサイフケータイにEdyをチャージしたり
Suica(Icoca)の残高チェックにも使えるし、
そもそもソニースタイルでeLIO決済するには必須。

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<使える実用的なボタンとアプリケーション>


新しくtypeSに加わったのが
シリンダーフォルムのヒンジ部分に付けられたショートカットボタン。

今までは物理的なボタンに、例えば[S1]という名前が書かれていて
そこにショートカットできるアプリケーションが割り当ててあったけど
その[S1]というネーミングに愛着がわかないというか
何するボタンそれ?
という感じで放置プレイになりがちだった。

それを反省してか、
ボタン部分には何も書かれておらず、
そのちょうど上のあたりにくる液晶画面の中に
アイコンとして表示する方式に変更。

なんだかMacじゃん?みたいな突っ込みは置いといて
これだと、どのボタンを押したら何が起動するかが非常にわかりやすくて
最大で5つのショートカットを
ボタン(Switchボタン)でもクリックでもどっちでも一発起動。
もちろん割り当てたいアプリは自由に設定可能。


  [家モード] → [外出先モード] → [会社モード]

さらにおもしろいのが
一番左にある「MODEボタン」で、
3つのモードをボタンを押すごとに
そのショートカットと壁紙を瞬時に切り替えられるという事。

仕事用には、
地味ーな壁紙、ビジネスアプリをショートカットに登録、
プライベート用には、
好きなアーティストの壁紙、Youtubeとかゲームのショートカットを登録
という具合にしておけば、
即座に別の顔を見せる事ができて
会社でプライベートの余計なつっこみをくらいたくない時には役に立つ。

これは百聞は一見にしかずなので
動画をどぞ。
(画面下に映る5つのアイコンが微妙に変化してるのに注目。)


VAIO typeSに付いた「Swich」と「Mode」ボタン。

Centrino2のパフォーマンスを持ってすれば
Windows Vistaと言えど、なかなかな速度で動いてくれるので
ボタンを触ってからの反応も上々。

これだと、
「仕事に持っていったPCの画面のぞかれて、恥ずかしい壁紙だった(滝汗」
なんて事も回避できる。


さらにさらに
[会社モード]の「Swichボタン」にも割り当てされている
「VAIOプレゼンテーションサポート」
プロジェクターにつないでプレゼンテーションする時に便利。

ミラー表示や個別表示もサクっと選べたり
途中でスクリーンセーバーが作動したり、
システムのポップアップ通知が出てしまうという
トラブルを回避させるプレゼンテーション機能が自動で“ON”になる。

それと
ワイド画面の横に
邪魔にならないガジェットレベルの小さいウィンドウを
利用できたりとかなり気の利いた機能がある。

いざ
会社でプレゼンテーションしようと思った時に
資料は必死こいて作ってても
PCと外部モニターの関係がわずらわしくて
大人数の前で恥をかいてしまいそうな不安を持ってしまいがちだけど
ここまでサポートしてくれるとかなり助かる。

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<コストパフォーマンスの高いモバイルPC>


typeSは、
最新のチップセット“GM45 Express”と、
高速FSB(1066MHz)になったCPU、
メモリー転送速度も800MHzになって
母体ベースが相当に高パフォーマンス化。

速いと思っていたSZシリーズの最終モデルでさえ
FSBは800MHz、メモリー転送速度も667MHzだった事を思えば
データの通る道幅が太くなった事で
それ以上に快適になってるのは間違いない。


グラフィックアクセラレーターは、
購入時に、
外付けの「ATI Mobility Radeon HD3470」か
チップセットGM45 Express内蔵の
「インテル・グラフィックス・メディア・アクセラレーター4500MHD」
から選択可能。

Radeon HD3470は、
専用のビデオメモリーが128MBになって、
SZシリーズのグラフィックの64MBよりも倍増した事で
3Dゲームの負荷にもより耐えられる仕様に向上。

モバイルPCだから3Dグラフィック系が非力
なんて事もなくなった。

でも逆にそんな重たい動画処理なんかせずに
持ち運びのバッテリー駆動時間を重視したいと思えば、
GM45 Express内蔵の4500MHDを選ぶほうが得策。

こっちだとバッテリー駆動時間が
標準バッテリーでも6時間にまで伸びるし
何しろ本体購入価格がグっと安く抑えられるというメリットもある。


typeSは、CPUはどれを選んでも新Core 2 Duoだし
メモリーを2GB異常、
HDDは200GB(7200回転/分)、
というセオリーだけを守っておけば、
20万円以内で
Windows Vistaを安定して動作させられるモバイルPCが作れる。

もちろんそれ以上かけてリッチなマシンにするのもアリだけど
逆に20万円以上をかけて
ハイエンド志向のモバイルマシンを追求するのであれば、
いっその事、typeZにシフトしてしまうのもひとつの手段。

そこの境目を見極めるのが大切。
(ピンクやシルバーのカラーリングに惹かれてる場合は除く。)


このクラスのモバイルVAIOが2つに分かれた事で、
上位となるtypeZは、
さらに追い込んでおもいっきり尖がった方向に向かった路線、
typeSは、それとは違った
やわらかいボディラインや
高いコストパフォーマンス性で
今までとはちょっと違ったアプローチが見て取れる。

それでも
前モデルのSZシリーズをあっさりと
凌駕してしまったスペックにはある意味衝撃だったりしつつ、
コスト重視のビジネスモバイルPCとしても、
持ち運び用のプライベートPCとしても
このtypeSはかなりうってつけのマシンになる。

・インテルCentrino2の秘密
・Reason of Z
・typeZ & typeS徹底比較

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2件のコメント

  1. ヨースケ より:

    液晶はかなり良くできてますね!
    ソニービルで実物を触ってきましたが、
    開けるときのたわみのなさには驚きました。
    その点、華奢なTZはちょっと不安が残ります。

  2. kunkoku より:

    >ヨースケさん
    まぁこのあたりのバランスは難しいんでしょうけどねー。
    今回のモデルは
    デザインにおぉ!とはあまり思いませんでしたけど
    モノの出来具合の良さが感じ取れますよねw