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VAIO typeTに採用されてるマルチレイヤーカーボン。


VAIO typeTや、VAIO typeSプレミアムバージョン
液晶天板に採用されてるマルチレイヤーカーボンの話。

VAIO typeTのマルチレイヤーカーボン天板を入手したので
改めていろいろ見てみた。

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<マルチレイヤーカーボンファイバーうんちく>

カーボンファイバーという炭素繊維を
一定の方向に隙間なく並べて樹脂で固めてシート状にして、
それをさらに、繊維の角度を変えて何枚も重ねると
非常に強度の高く、ある程度のしなり具合をもった
「カーボンファイバー積層体」が出来る。

「カーボンファイバー積層体」は、
F1のボディや航空機の翼、
身近なところでは釣竿やヨット、テニスラケットやゴルフクラブ
にまで採用されてる。

マルチレイヤーカーボンファイバーの
最大のメリットは軽さと強さ。
従来、モバイルPCで採用されていたマグネシウム合金に比べて
約3割軽く、剛性で2倍の強さを持ってるので
同じ強度で、マグネシウム合金よりもさらに薄く、さらに軽くできる。


・マルチレイヤーカーボンファイバー

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マルチレイヤーカーボン天板を手にしてみるとわかるのが
その薄さと軽さ。

薄さは0.7mmというのは数値上では知ってたものの
本当にペラペラ。
力を入れて曲げるとある程度しなる。

重さもどんなものかと思って、
家庭用の秤にのせてみたら、たったの60gだった。

本体を持つとわかりにくいその軽さも
いかに軽量化されているのかがよくわかる。

さらに、裏側には塗装される前の
炭素繊維そのままの目が見て取れる。


それと前々から疑問点だったのが、
液晶天板の最終的な処理。

マルチレイヤーカーボンは、加工が非常に難しいので
どうやってカドやヒンジの処理をしてるのか?
が気になってた。

この天板サンプルを見ると
マルチレイヤーカーボンの天板の周囲をフチ取るように
プラスチック樹脂が接着。

液晶ディスプレイは、
このキャビネットの中にハメこまれていて
ネジなどで留めてないので
一点に力が加わって液晶が割れるという事を回避してある。


天板の両サイドには、
マルチレイヤーカーボンに接着された
プラスチック樹脂が横にせり出してる。

その止め具状になった部分に、
同色に塗装されたパーツを装着してる。


これで、
メインの液晶天板をマルチカーボンとしながら、
加工が難しいデザインを必要とする部分には
プラスチック樹脂を使う事で
あの鋭角的な、するどいデザインが作り出される。


また、天板とヒンジとの接合部分は、
マルチレイヤーカーボンと、
プラスチック樹脂で延長されたアーム部分に
金属のヒンジをネジ留めする格好。

その際には、
板の高さが2mmしかないため
板状の金属を2枚重ねに。

さらに、天板の奥行きがあまりにも薄いがために、
留めネジも極端に短いものアタマをさらに削るなどした
特殊なネジを使ってる。

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<白色LED採用の恩恵>

その他にも、
白色LEDを採用してシステム基板も小型化・軽量化。
そのシステム基板をガラスセル・導光板の下側に配置、
ガラスセル・導光板を薄型化することで、
とっても薄い液晶ディスプレイを実現。


さらに、
ガラスと導光板が薄くなった事で「しなる」事ができるので
強くて弾力性のあるカーボンとあわせて
ある程度ねじれても割れにくくなるという特性も持つ事ができた。

ディスプレイが軽くなった事に加えて、
ラッチレスヒンジを採用した事で、
軽く力を入れただけで簡単に液晶を開け閉めもできる。

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ほんの数年前までは、
VAIOノート505の銀パソに代表されるように
モバイルVAIOの液晶天板=「マグネシウム合金」
というイメージがあったものの、
最近ではすっかり
モバイルVAIOの液晶天板=「マルチレイヤーカーボン」
が定番化してきた。

それに、
マルチカーボンレイヤーを採用(505EXTREME)当初は、
薄く成型しながら同じ形を精密に作る事が難しかったので
大量生産できないという事もあったけど。

今では、
VAIO typeTVAIO typeSプレミアムバージョンVAIO typeG
と、3機種にまでマルチレイヤーカーボンを採用して
量産できるまでの技術が引き上げられてたというのも凄い事かなと。

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