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強烈なパフォーマンスと超高速スピードを手に入れて、フリップ/クラムシェル2つのスタイルを持つ「VAIO Z」(後編)

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・強烈なパフォーマンスと超高速スピードを手に入れて、フリップ/クラムシェル2つのスタイルを持つ「VAIO Z」(前編)

の続き。

「VAIO Z」には、「VAIO S11」に備わった有線LAN端子やUSB type-C端子、LTEは新たに搭載される事はなかったものの、そう、最初はそこばかりが気になったりしたのだけど、正直この物凄い強烈なプロセッサーのパフォーマンス(特にグラフィックまわり)と、シーケンシャルもランダムアクセスも異常な高速っぷりにときめかないわけはなくて、もちろんそこだけじゃなくて、自分の使用用途にドハマリする要素があると、もう物欲が止まらなくなる。

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●フリップモデル「VAIO Z」は、描く事に対してより「VAIO Z Canvas」へ近づく。

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「VAIO Z」は、従来どおりクラムシェルとタブレットスタイルとして使える2in1の【フリップモデル】と、純粋な【クラムシェルモデル】の2つのラインナップへと2極化。

その【フリップモデル】の要となるフリップ機構のメリットは、Windows PCを快適に使えるクラムシェル型として完璧に成立しつつ、タブレット=紙のノートのように思ったとおりにペンで描けるという事。

他にも、背面(底面)に8Mカメラから、ドキュメントスキャナとして紙の資料やホワイドボードに書かれている情報をカメラでスキャンしてデータとして保存、ペンで注釈を記述するといった、クラムシェルにはない新しい使い方ができるという事もフリップモデルの特徴。

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「VAIO Z」は、指でのタッチ操作はもちろんのこと、デジタイザスタイラス(ペン)の精度の高さからくる描き心地はとても良くて、細かくかつペンの筆圧にともなって「CLIP STUDIO PAINT PRO」、「Corel Painter」、「Autodesk SketchBook」といった専用ソフトウェアで、思い通りに紙に絵を描くがごとく使えるのが快適。

その究極たるマシンは「VAIO Z Canvas」で、そのコンセプトを思い返すと、発熱量の非常に大きいTDP 45WのH プロセッサーを搭載した理由は、プロセッサーの処理能力が最終的なペンの描き心地に影響するから。

それを考えると、新「VAIO Z」は、Intel製第6世代(Skylake)Core Uプロセッサー(TDP 28W)を新しく搭載して、従来よりも大幅にパフォーマンスが向上しているという事は、より「VAIO Z Canvas」の描き心地に近づいたという事になる。

しかもJEITA2.0最大19時間というロングバッテリー性能を持ったまま。

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さらに、この”ペンで描く”という使い勝手をより快適にするために、「VAIO Z Canvas」に備わっている物理L/Rボタンに相当する機能を新たに追加。

ひとつは、ショートカットキーを画面内に表示する「ショートカットキーメニュー」

これがどれだけ「VAIO Z」にとって魅力的かというと、「VAIO Z」はディスプレイを反転してタブレットスタイルになった場合、キーボードを完全に隠してしまう機構なので、タイピングはまったくできない。

ペンで描くならいらないんじゃ?と思ってしまうけれど、実際にはショートカットキーがあるとないとでは効率が雲泥の差がある。だからわざわざ別キーボードを用意してショートカット用に使うくらい。

それが、「ショートカットキーメニュー」があれば、ウィンドウのメニューや設定項目をポチポチ押して選択しなくても、一発で意図した動作がサクサク使える。

ボタンの割り当ても自分専用にカスタマイズできるからこれは超絶便利。

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そしてもうひとつは、「ペンシルボード(下敷き」

「VAIO Z Canvas」の場合は、「Rボタン」押すとペン以外のタッチを無効にするという方法だったけれど、「ペンシルボード(下敷き」は画面の任意の場所だけタッチを無効にするといういわゆる下敷きのような役割。

この最大の利点は、よくあたる手のひらは「ペンシルボード(下敷き」で無効にしながらペンで描きつつ、もう一方の手で画面サイズをピンチズームしたり、「ショートカットキーメニュー」も使える。これまた本当によく考えられている。

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そしてオマケに、「VAIO Z Canvas」だけに付属していたデジタイザスタイラス(ペン)の「ペングリップ」も付属する。

これは「VAIO Z」でも欲しかった!という人多かったはず。あるとないとではえらい違いで、ボタンもグリップ位置を変えずに押せるて、描き心地が凄くよくなる。

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フリップモデルだからこその、真っ当なWindows ノートPCとしても使いたいし、タブレットスタイルにして本気で絵も描きたい、という欲求をちゃんと満たすマシンになっていて、これを使う人にとってのこのメリットは計り知れないほど大きい。

シンプルに絵を描くモデルとして、「VAIO Z Canvas」は手が届かないけどという場合でも、「VAIO Z」という選択肢は今まで以上にアリじゃないかと。

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●純粋にWindowsモバイルPCとして使いたい人のためのクラムシェルモデル「VAIO Z」。

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その一方で、「VAIO Z」は、プロセッサーやストレージののパフォーマンスが魅力だけど、タブレットとしては使わないという人も少なからずどころか結構たくさんいて。

そのフリップ機構がなくてもいいよという人のために、なんとビックリ!クラムシェルモデルが登場。

まさかのフリップ機構をとっぱらうという変化球。その発想はなかった。

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まず、いきなりフリップ機構をなくした恩恵として、本体重量が180gも軽量化。

フリップモデルで1.35kgに対して、クラムシェルモデルが1.17kg。これがまた実際に掴んで持ち上げると明らかに軽くなっているのがわかる。

そして、なんといっても驚異的なのがバッテリーの駆動時間。

JEITA2.0測定の値をもとにすると、前「VAIO Z」では最大約15時間だったものが、新「VAIO Z」(フリップモデル)ですら最大19時間と伸びていて、それだけでも凄いと思えるのに、新「VAIO Z」(クラムシェルモデル)では、なんと最大27時間という今までに見たことのない時間に。

実際の現場レベルで使うことを想定して、約半分程度として考えてもそのスタミナっぷりは物凄い。これ、もう人間のほうがもたない領域に入っている気がする…。

細かいところでは、Intel製第6世代(Skylake)Core UプロセッサーにあるWindows アイドル状態のもっとも省電力モードとなる「C10」にまできっちり対応していて、よりスリープ状態での電源消費を減らせるというギミックも「VAIO Z」ならでは。

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クラムシェルとなるだけに、ディスプレイはタッチパネル非搭載低反射コート仕様。

しかもWQHD(2560x1440)に加えて、「フルHD(1920×1080)」との2種類の解像度から選べるようになってる。

さらに、OSに「Windows 7 Professional with Service Pack 1 64 ビット (Windows 10 Pro 64ビットライセンスよりダウングレード)」(4月下旬販売開始)や、「メモリー4GB」の選択肢が増えたりと、ビジネス案件で、「VAIO S13」もいいけど、できるなら「VAIO Z」を仕事用PCとして許可おりないかなーという要望に少しでも近づいている。

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デザイン上としても、アルミニウムの天板にはフリップ機構がなくなったことで、中央にラインの入らない「VAIO Z」が誕生。

キレイな天板のほうがイイ!という人にとっても食いつける要素になっているし、それこそ、クラムシェルモデルはスタートの価格がスペック選択によって大きく下がってもいて、「VAIO Z」を少しでも安価に手に入れたいと考える人にとっても嬉しい選択肢とも言える。

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●限定モデル、特別仕様、この言葉がさらなる物欲を増加させる。

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それからもう一番悩ましいのが、「VAIO Z」の特別仕様となる「勝色ダブルアルマイト仕様」「無刻印キーボード仕様」

まず、「勝色ダブルアルマイト仕様」とは何か。

通常の制作する工程としては、アルミニウムの天板にVAIOロゴを成形して、そこでアルマイト皮膜塗装の後にロゴの側面部をダイヤモンドカットの加工を施して完成する。

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「勝色ダブルアルマイト仕様」というのは、さらにそこから”勝色”のアルマイト塗装を施すことで、ダイヤモンドカットした面が勝色に輝くというもの。

まさに特別仕様で、このオプションが選べるのは、「Core i7」+「メモリー16GB」という最上スペック構成の場合のみになる。

あくまでも有料オプションで、スペック上満たしていても、通常のままでの購入も可能。

けれど、今までとは違うのだよ!最高スペックだよ!という特別感がこの勝色に輝くロゴを見るたびに自分に突き刺さる。自己満足にして最良の所有欲の満たされ方。

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そして極めつけが、限定モデルとして選べる「無刻印キーボード仕様」

なんと、「VAIO Z」のキートップに本来ならある文字の刻印を一切ほどこさないという、ド変態仕様。

しかもベースは、US(英字)配列な上、そこからさらに無刻印となるので、一般に日本語配列を常用している人にとってはこれを常用するということ拷問以外の何物でもない。

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だがしかし、その見てとれる佇まいはもはや工芸品の勢いで、今までさんざん「VAIO Z」の極上の使い勝手を目指してきた方向性を語ってきたのに、おもいっきり逆行するが如く。

もはや究極に使いにくいであろうこの「無刻印キーボード仕様」を手に入れて修行をつめば、まさにブラインドタッチの最終到達地点、心眼でタイピングできる神の領域にたどり着けるかもしれない。

いや、あえてこの高いハードルも、いざとなったらソフトウェアキーを使うとか別のキーボードを用意して使うという逃げ道もある。

そうまでしても欲しい!というVAIOファン殺し…、いや、VAIOファン垂涎の仕様が「無刻印キーボード仕様」ともいえる。

ただただまた困るのはこれが【数量限定】だということ。そんなすぐになくなるわけないだろうと思いたいけど、去年のBEMSコラボや安曇野納税のVAIOどちらも半日も持たずに速攻終了しているだけに全く油断できない。

躊躇したらいつの間にかなくなってるというチキンレースは、2月16日(火)午前9時から始まる。

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そしてトドメの一撃が、初回購入特典として用意されいるのが「Z ENGINE 基盤アクセサリー」プレゼント(数量限定)。

「VAIO Z」の内部で実際に使われているマザーボードの基盤の一部をドックタグにするという暴挙!

「VAIO Z」の基盤設計者本人が、基盤の中から一番美しいと考える部分をわざわざ選んでそこをカッティング。

しかも1枚の基盤からとれるだけ型をとるんじゃなくて、1個のドックタグにつき1つの基盤…。

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ドックタグの製作もなぜか正規の製品かのように長い工程を経ている。

最初の基盤制作から、シリアル番号のレーザー刻印、半田印刷から、最小チップと同サイズ0603のチップコンデンサを0.15mm ギャップでマウント、基盤分割後に板端をルーター処理して、USBインクジェットコート、仕上げにサイレンサ(黒枠)とボールチェーンを取り付けて完成。

まさに、いつもは目に触れる事のないZ ENGINたる高密度実装技術を実感できるまさにアートともいえる逸品。

どうしてオマケにそこまで全力を注げるのか、小一時間話を聞いてみたいところだけど、だからこそ余計に欲しくなる。オマケなのに。

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今回の新「VAIO Z」は、単純に見てしまえば、確かに1年前に登場した前「VAIO Z」のマイナーチェンジという言葉で終わる。

「VAIO Z」を購入している人にとっては、今回の新「VAIO Z」は物理的な新しい変化はないに等しい。(むしろ前「VAIO Z」は安堵できるとも言える。)

もっと革新的なVAIOに期待をよせる人たちにとっても、「VAIO S11」がみせてきた新しい要素にワクワクしただけに、新「VAIO Z」もそうであってくれたらいいのにという気持ちも芽生えるのも当然。

がしかし、法人で使われる事を最優勢に考えた「VAIO S13」というラインがある事を踏まえて、「VAIO Z」には「VAIO Z」の示す道がある。

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「VAIO Z」の非常にもったいないというか悩ましいところは、実際に使わないとその良さがにじみ出てきにくいというところではあるけれど、この圧倒的なパフォーマンスだったり、ディスプレイの開け閉めからタイピング、タッチ パッドの心地よさ、アルミボディとカーボンのボディを手にしている時の所有感を含めて、長く使って初めて離れられなくなる、他のPCにいけなくなるクオリ ティが間違いなくある。

仕事用に注力して使うために「クラムシェルタイプ」という選択肢ができた事、「フリップモデル」は本気で絵を描くというソリューションの完成度が「VAIO Z Canvas」に限りなく近づいているという事も、利用シーンを真摯に受け止めて真っ当に進化させた結果だと思われる。

それに個人的に思ったのは、VAIO㈱になってからどうにも真面目過ぎたフシがあったけれど、今回の「勝色ダブルアルマイト」や「無刻印キーボード」、「基盤ドッ クタグ」といった直接機能とは関係のない”遊び心”を盛り込んで来て、「だからマイナーチェンジって言ってるだろ。」と自分を戒めようと思っても、それを振り切ってしまう物欲が 働いてしまって、非常に困った事になっているという事。

万人にとは言えないけれど、新「VAIO Z」を手にしたひとは、おそらく買う前よりも使ってからのワクワクのほうがすっと大きくなるはず。

 

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VAIO Z フリップモデル / クラムシェルモデル
ビジネスマスターピース
※2月16日(火)9時受注開始予定

・自社PCを今こそVAIOに!ビジネス要件を満たすハイパフォーマンスなモバイルPC「VAIO S13」
・第6世代Core H クアッドコアCPU、メモリー16GB、「SSD+HDD」デュアルドライブと、デスクトップPC並のパフォーマンスを備えた「VAIO S15」

・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(プロローグ編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(外観と剛性、インターフェース編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(ディスプレイ、LTEモデム編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(パフォーマンス編)
・11.6インチサイズで究極のツールとなる「VAIO S11」をねっとりレビューしよう。(ベンチマークテスト編)

・クラムシェルタイプのノートPCとして圧倒的に完成度が高い「VAIO Pro 13 | mk2」(その1)
・クラムシェルタイプのノートPCとして圧倒的に完成度が高い「VAIO Pro 13 | mk2」(その2)

・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(開梱編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(外観と使い勝手編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(パフォーマンスと信頼性編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(CPUとグラフィックのベンチマーク編)
・他を凌駕するパフォーマンスを封じ込めるモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」(メモリーとストレージ編)
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 ・モバイルPCにもデスクトップPCにもなれる圧倒的パフォーマンスのモンスタータブレットPC「VAIO Z Canvas」
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 MONSTER TABLET PC “VAIO Z Canvas”
ソニーストア販売価格:249,800円(税別)~

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