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フルサイズセンサーをコンパクトに持ち運べる「RX1RⅡ」を使ってみた。(外観レビュー編)

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レンズ一体型のコンパクトデジタルカメラというジャンルなのに、まさかのこの小さなボディにα7Rと同じフルサイズのセンサーを載せたうえに、ローパスフィルターのオンオフができるとか今までのカメラの常識を軽く覆してしまったRX1R

その代わり?作るのが大変だったのかよくわからないけれど当初2015年12月に発売予定だったのに、延期になって実際発売されたのは2016年2月になってから。

正直、強烈な価格だということもあって自分が買えるわけもないものの、RX1Rの実機を使えるチャンスがあったので、実際に身につけていつもどおり使ったらどうなんだろう?と思って1週間ほど使い続けてみた。

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●やたらカメラとしてのクオリティが高いRX1RⅡのボディ。

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<左:RX1R 右:α7R+SEL35F28Z

RX1Rのサイズは、横幅約113.3 mm x 高さ約65.4 mm x 奥行き約72.0 mm。
質量は480g。(バッテリーとメモリーを入れると約507g。)

ちょうどα7R+35mm単焦点レンズ(SEL35F28Z )を装着した状態とほぼ同じと考えてもよさそうなので比較してみる。

もちろんα7Ⅱシリーズはフルサイズの大玉レンズを交換して付け替えるという大義名分のもと少しでもグリップしやすいボディになっているので、大小比較が正しいとは言えないけれど、α7Rと同等のフルサイズセンサーを持ちながらコンパクトというのはかなりのインパクトがある。

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それから、RX1Rのボディを触ってすぐにわかるのが、なんとも質感の良さ。

全身がマグネシウム合金で構成されたコンパクトさを追求したトレートなデザインで、かつガッチリした重厚感が手にしている時の所有欲の満たされ具合が凄い。

カメラを握って、電源スイッチをカチっと入れるときの抵抗感から、金属の削りだしのダイヤルをカリカリまわす触感、シャッターボタンに指を置いてカシャっと押しこむ感触までが手にビンビンとその物質としてのクオリティの高さに思わずにやけてしまいそうになる。

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操作系は右に集中して、「モードダイヤル」と、「コントロールダイヤル」、「露出補正 ダイヤル」はα7シリーズと共通。

実際撮影する時に多様するカスタムボタン(C1)と、AEロックボタン、左/右/下ボタン、Cボタンに機能を登録できるようになっていて、使いたい機能をすぐに呼び出ししてかなり直感的に使えて、このあたりはデジタル一眼感覚で使えるのがミソ。

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使い勝手の部分でもファンクションキー(Fn)を呼び出しての設定変更も、撮影設定を表示する「クイックナビ」も、メニュー内の構成もαシリーズ共通。

頻繁に押す「MENU」ボタンがコントロールホイールの左下に配置されていて、一連の動作が親指一本でササっとできるのも便利。

カメラではデフォルトで付いている「シャッター」音も、ピントがあった時のピピっという音とシャッター音が鳴るいつものパターン以外に、シャッター音だけ鳴ってそれ以外は無音、シャター音すら無音の3パターンから設定できて、音が出て欲しくない場合でも困らないのはイイ。

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RX1Rは、レンズと本体が一体型で、ZEISS「ゾナーT*」35mm F2 単焦点レンズがそのまま備わっていて、当たり前だけどレンズ交換できない。

カンペキに35mm単焦点レンズ縛りで、ココが理解されないとまずドン引きされるポイント。

それでもレンズ性能は高くて、カールツァイスレンズに、「T*(ティースター)コーティング」を施して、絞り機構には、9枚羽根円形絞りを採用。

F2.0という非常に明るいレンズで、柔らかいぼけ味を表現できるのが最大のウリ。

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インナーフォーカス方式を採用しているので、明るいレンズにもかかわらず鏡筒を小型化。

単焦点レンズだからこそのオペレーションが備わっていて、ボディ下にAFの切替スイッチと、レンズリングにある「絞りの調整」をカチカチっとまわして調整しつつ、マニュアルモードのときには「フォーカシング」リングを回して撮影するというスタイルにハマると物凄くクセになる。

ワリとよく使うのが「マクロモード」で、マクロリングを「0.2m-0.35m」にカチっとまわすと、撮像面からの最短撮影距離は20cmで最大撮影倍率0.26倍というマクロ撮影ができる。

「マクロモード」にしたまま元に戻し忘れると、まるでどこにもピントがあわなくなるので、戻し忘れに注意。最初よくやらかして右往左往したこともあったけれど慣れると大丈夫。

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●合理的なポップアップファインダーと可変する液晶モニター。

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RX1RX1Rとは奥行き2.4mmというボディサイズの違いしかないのに、RX1Rにはポップアップするファインダーを搭載。

しかも、同じくポップアップファインダーを搭載する”RX100M3/RX100M4”では、接眼部を手前にひっぱるアクションが余計に必要だけれど、RX1Rは、ポップアップして速攻使える機動性の高さがある。

さらに押し戻す時も自動的に接眼部がひっこめられて収まるし、使い勝手がまるで違う。

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電子ビューファインダー「XGA OLED Tru-Finde(トゥルーファインダー)」は、小さいながらもXGA( 1024×768 )の高精細な有機ELパネルの色再現性とファインダー倍率0.74倍と、のぞいてみるとわかるこの見やすさ。

実際、このファインダーを使ってみても、これだけ小さいのに視野が広くて隅々までキッチリ見えてしかも鮮明、設定を反映させた後の映像を確認しながら撮影できるのだから、常時使いとしてまずアリな電子ビューファインダー。

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そうは言ってもやっぱり撮影時に便利なのが、上方向に約109度、下方向に約41度まで角度調節できる可動式の背面ディスプレイ。

今となってはもう考えられないけれど、  RX1RX1Rでは完全固定式だったこととするとこの差は大きい。

液晶を見ながらハイポジションやローポジションでのいろんな構図の撮影がしやすくて多様しつつ、日差しの強くて液晶画面で確認できないといった時には、フ電子ビューファインダーを使うといったフレキシブルな使い方ができるのは相当に便利。

液晶ディスプレイで撮りたいのに、ファインダーに体が近すぎて自動的にファインダーに切り替わってしまうというイライラも、そもそもファインダーをポップアップして自分で制御できるのでまるでストレスがない。コレはイイ。

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●出かける時に必ず持って行きたくなる要素と、突っ込みどころの解消法。

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それから、もはやなくてはならないWi-FiとNFCも搭載。(これもRX1RX1Rにはなかった。)

Xperia(NFCを搭載したスマートフォン)を、RX1Rの側面に近づけるだけで、簡単に写真を転送できる。

これができるおかげで、すぐにInstagramやFlickr、Facebook、Twitterで”撮りたての今”を速攻アップできる。このつながりのレスポンスは物凄く大切。

「PlayMemories Camera Apps」にも対応したおかげで、スマホをリモコンがわりにして、バルブ撮影や連写もできる。もうありえないほどに便利すぎる。

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ものすごくイイことばっかりのようなRX1Rだけれども、やっぱりバッテリーの消費が激しい。

同じバッテリー「NP-BX1」を使う”RX100シリーズ”はやたらと長持ちするのに、シャッターを切れる枚数が相当に少ない。

公称値で、静止画撮影時(CIPA準拠)は、「液晶モニタ使用時」で約220枚 / 約110分、「ファインダー使用時」で約200枚 / 約100分とあるけれど、実際には半分以下。

まさかαシリーズのEマウントのバッテリーが持たないジレンマがまさかのRX1Rでもあるとは(;´Д`)

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一応、モバイルバッテリーをUSB端子に接続しての、給電もできるようになったので、いざという時にはどうにかならないわけでもない。

けれど、さすがにいつも巨大なモバイルバッテリーをぶら下げるわけにもいかないので予備バッテリーはもう1コは必須。

使ってないほうの予備バッテリーは、本体付属のバッテリーチャージャーとモバイルバッテリーを使っていつでも充電できるようにして、交互にサイクルして使えるようにしておくのが得策。

というか、これができるぶんまだマシな気がする。

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そしてお約束というか、素の本体がコンパクトさゆえに手に持つときのグリップの少なさという不安は、ボディケースを付けるとか、グリップを付けたりといった、買った後に自分で拡張していく楽しみと考えたほうが良いかもしれない。

本体サイズが小さいので、ショルダーストラップやネックストラップでぶら下げるのではなくて、ハンドストラップでの取り回しが物凄く楽。

価格が価格だけに落としたら寝込んでしまいそうなので対策は万全にしよう。(ソニーストアのワイド保証は超必須。)

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RX1Rは、フルサイズセンサーが入っているのにこのコンパクトさというところも凄いのだけど、なにしろ本体のクオリティが高くて、触って操作しながらプロダクツとしての所有欲の満たされっぷりが凄い。

機能面でもRX1RX1Rから飛躍的に使い勝手がよくなって、実用レベルで根本的にベツモノ。

しかも、RX1Rのサイズになるとカバンの中で必要な体積は少なくて、巨大なカメラバッグは必要なくて、コンデジがはいるポーチでもサクっと持っていけるというメリットもあって、もう完全にいつでも持ち出したくなる愛着が沸きまくってくる。

カメラの最大の難関となる「かさばって重たいから持っていくのをやめよう」という感情と、「最高の記録を残すためにカメラを持って行きたい」という感情のバランス。それを大きく”持って行きたい”というベクトルへ傾けてくれる。

次回、RX1Rで実際に『撮ってみた画像』をアップしてみよう。

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デジタルスチルカメラ「DSC-RX1RM2

ソニーストア販売価格:428,880円(税別)  
●長期保証サービス(3年ワイド)無償

・デジタルスチルカメラ「RX1RⅡ」を、ソニーストア大阪で触ってきたレビュー。
・35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7RⅡ」を、ソニーストア大阪で触ってきたレビュー。
・35mmフルサイズミラーレス一眼カメラ「α7RⅡ」、外観レビュー。
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・α7から随所にブラッシュアップをさせたデジタル一眼カメラ「α7Ⅱ」、まずは外観レビューから。
・かなり使い勝手の良いα7Ⅱと縦位置グリップの組み合わせ。
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・α7Ⅱを、ソニービル銀座で触ってきた雑感。

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